売春島 「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ の感想

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参照データ

タイトル売春島 「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ
発売日2017-08-29
製作者高木 瑞穂
販売元彩図社
JANコード9784801302488
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

タイトル、帯などの宣伝文句が、衝撃的なため、どんな内容か想像ができなかったが、やはり、タイトルに惹かれて購入。
読んで初めて、真剣なルポであることがわかった。
日本に、かつて、こんな歴史があり、それは、必ずしも、当事者は”悲惨”とは感じていなかったことに、驚きと感慨で読み切った。
噂は聞いていたが、なるほどと思うことと、噂がすべて”事実”かどうか、わからないという感想をもった。
衝撃的なひとつの事実が、この島のすべて印象を決定してしまったことを、とても残念に感じる。

売春島と呼ばれる島、ネット等で噂は聞くものの、実際の所どうなのか詳しくは知らなかった。
作者は単なる興味本位ではなく正面からこの島にぶつかっており、一般の島民、人身売買ブローカー、ヤクザといった人から最後は置屋を経営していた女性にまでインタビューをしていく。口の重い人もいたが作者の熱意にほだされてぽつぽつと喋り始める。
島の歴史、売春稼業の隆盛によって島が栄え、風俗の多様化や景気によって稼業が衰退し、島がそれに従って寂れていき、今は観光の島になろうとしている様子が理解できた。
色々とおどろおどろしい噂も流れていた島でもあった。この島を調査していた女性ライターが行方不明になった、逃げようとして海を泳いだ女がいる。内定調査に音ずれていた警官が懐柔されて置屋のマスターになった…など。
この本にはそういった噂の真相についても書かれている。
詳しくは本を読んでもらうとして売春にはヤクザといった裏社会の人間も間接的に関わっていたものの、意外と緩い環境である事がわかった。
勿論男に騙されて金を貢がされていたりと客観的に見れば悲惨な女性もいたがそれなりに満足していた者が多かったようだ。
島の住人達にとっても売春は唯一といっていい産業であったのだ。
観光地になろうとしている島だが果たして上手くいくのだろうか?
売春は良くない事に違いないが本を読むと簡単にそう言ってしまう事もできない物を感じた。

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彩図社から発売された高木 瑞穂の売春島 「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ(JAN:9784801302488)の感想と評価
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