あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた の感想

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参照データ

タイトルあなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた
発売日販売日未定
製作者アランナ コリン
販売元河出書房新社
JANコード9784309253527
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 微生物学

購入者の感想

本書を読む前の基礎知識として、

マイクロバイオータ=細菌叢
マイクロバイオーム=細菌のゲノム情報の総称
腸内フローラ=腸内細菌叢

を知っておくと良いと思います。

私が本書に興味を持ったきっかけは、NHKスペシャル「人体」です。
難病や重度アレルギー患者に17種類のクロストリジウム菌を投与したところ好転 & 食物繊維がクロストリジウム菌の餌であり、Tレグ細胞(免疫細胞)の増殖に寄与する物質を産生することが判明 という内容でした。

そこでクロストリジウム菌という菌を知り、てっきりこれが善玉菌の一種なのだと勘違いしましたが、本書にはクロストリジウム・ディフィシルという命を奪う菌の存在が書かれています。

疑問に思い調べた結果、クロストリジウム菌だけで約100種類もの菌があり、働きも異なるとのことでした。

100兆もの細菌が人体には住んでおり、その叢の組成をめぐり日々、菌同士がせめぎ合っていること、抗生物質が有用な常在菌まで駆逐してしまう危険性を孕んでいること、多くのことを学べる本でした。

とくにこれから出産を控えた方に読んでほしい一冊です。

本書はこれまでの生物学や抗生物質の誕生から現在、二十一世紀病などを様々な科学者・研究者のデータをもとに変遷を追いながら体系的にまとめた一冊で、よくぞここまで幅広くまとめたな、と感心させられてしまいます。

有益な本です。

ほかの人も書いておられるが『失われてゆく、我々の内なる細菌』と内容はほぼ重なる。評者は、両方読んだが、本書は本書で面白かった。内容については、ほかのレビューが詳しいのであえて書くことはないが、本筋とはややそれるものの一つだけどうしても書いておきたいことがある。

家畜に抗生物質を与えて、太らせる話が出てくる。その糞が肥料として利用されている可能性にも触れられている。アメリカでは許容されていることなので、アメリカから入ってくる肉類や食品植物に、抗生物質が残留している可能性は否定できない。日本国内で家畜への抗生物質投与は原則として行われていないはずだが、家畜飼料はアメリカからも輸入されている以上、影響は有りえる。要するに、日本人も、不要な抗生物質を知らないうちに摂取している可能性が高い。極めて怖い話だ。

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