人類はなぜ肉食をやめられないのか: 250万年の愛と妄想のはてに の感想
参照データ
タイトル | 人類はなぜ肉食をやめられないのか: 250万年の愛と妄想のはてに |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | マルタ・ザラスカ |
販売元 | インターシフト |
JANコード | 9784772695565 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 |
購入者の感想
人類と肉とのかかわりは、本書で恋愛にも喩えられるほど強くて深い。「その恋愛がどのように始まり、どうして今なおこれほど愛の力が強いのか、そうして、その愛がいつか終わるとしたらどのように終わるのかを描いていきたい」(「はじめに」より)
この愛の物語は、250万年前にヒトの祖先が肉食を始めた昔から、肉が足りなくなるだろう未来にまで及びます。ヒトの脳や社会が発達し、アフリカから地球各地へと移っていったことにも、肉食がかかわっている。また、家族や共同体に肉をもたらす狩りは男たちの役割であり、それが権力や富にも結びつきます。<肉>はたんなる食べ物ではなく、文化的・社会的な象徴でもあるのです。
(そう言えば、ベジタリアンに、マッチョな男らしさや強い権力者をイメージしにくいのはそのためでしょうか?)
私はベジタリアンでもなく、肉は好きなほうですが、正直、肉食と人間とのかかわりがこれほど根深いものだとは知りませんでした。ほかにも、栄養や味わい、飼育、食肉企業の活動、肉へのタブー、遺伝子の影響、菜食主義の失敗など、次々とベールを剥ぐように、「肉を愛さずにはいられない理由」を教えてくれます。
数年後には、人工的に培養された肉がスーパーマーケットに置かれるかも知れない。培養肉を使った「ステーキチップス」の製品化が進められ、この企業はPayPal創業者の支援を受けているそうです。こうした出来事は、私たちの健康や地球温暖化、食肉不足などの問題を含め、人類と肉食との関係が大きく変わる渦中にあることを伝えてくれます。
この愛の物語は、250万年前にヒトの祖先が肉食を始めた昔から、肉が足りなくなるだろう未来にまで及びます。ヒトの脳や社会が発達し、アフリカから地球各地へと移っていったことにも、肉食がかかわっている。また、家族や共同体に肉をもたらす狩りは男たちの役割であり、それが権力や富にも結びつきます。<肉>はたんなる食べ物ではなく、文化的・社会的な象徴でもあるのです。
(そう言えば、ベジタリアンに、マッチョな男らしさや強い権力者をイメージしにくいのはそのためでしょうか?)
私はベジタリアンでもなく、肉は好きなほうですが、正直、肉食と人間とのかかわりがこれほど根深いものだとは知りませんでした。ほかにも、栄養や味わい、飼育、食肉企業の活動、肉へのタブー、遺伝子の影響、菜食主義の失敗など、次々とベールを剥ぐように、「肉を愛さずにはいられない理由」を教えてくれます。
数年後には、人工的に培養された肉がスーパーマーケットに置かれるかも知れない。培養肉を使った「ステーキチップス」の製品化が進められ、この企業はPayPal創業者の支援を受けているそうです。こうした出来事は、私たちの健康や地球温暖化、食肉不足などの問題を含め、人類と肉食との関係が大きく変わる渦中にあることを伝えてくれます。