逆説の日本史14 近世爛熟編/文治政治と忠臣蔵の謎 の感想

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タイトル逆説の日本史14 近世爛熟編/文治政治と忠臣蔵の謎
発売日2012-12-17
製作者井沢元彦
販売元小学館
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購入者の感想

井沢氏が生きている間にはてさて、完結するのか気になっている今日この頃、ようやく最新巻。
本シリーズは友人・知人のビジネスパーソンにお勧めしたいのでありますが、毎回なかなか勧めにくい分量であるます。
その中で本巻は是非忙しい&今まで逆説シリーズを読まなかったビジネスパーソンに読んでほしいと思います。

1. 忠臣蔵という日本人に馴染み深いテーマで、「常識を疑う」という所作を学べる
著者は忠臣蔵という我々が幼いころから漠然と慣れ親しみ感動してきた日本人とある意味切っても切れない「物語」が実は様々な思惑の元ねじ曲げられた可能性があることを、その当時の見方、資料をもとに解き崩していきます。ある種、「常識」として刷り込まれた忠臣蔵の真実を、まさしく「炙り出す」所作に、我々は「常識を疑う」という姿勢を学ぶことができます。

2. 「歴史」という視座を学べる
我々が日本史の授業で「生類憐れみの令という悪法、それをつくった徳川綱吉という「バカ殿」と習います。これに関しては、「当時の見方」だけでなく、長い歴史という時間軸から、「生類憐れみの令」という社会的イノベーションを考察します。またこの社会的イノベーションを発生せしめた徳川綱吉という「名君」。彼を「暗君」として歴史で教えている以上、日本に本当の意味での「政治家・リーダー」は現れないのではないでしょうか。

3. 日本のビジネス慣習の原点
まさしく、日本において「日本流資本主義」が芽生えた時代として、三井、住友、鴻池の祖の考察を行います。本書内では使われない言葉ですが、まさしくそれは元祖日本の起業家たちの素顔です。彼らは良い意味でも悪い意味でも、日本の商習慣・商倫理の基礎をこの時代に確立しました。海外でビジネスを行うものとして、一度は「何故日本はこんなに海外で鴨にされるのだろう」と思ったことはあるはず。ここにその原点がある。しかし当時としては、この起業家たちによる「イノベーション」が日本国内のビジネスを一気に加速させたと言えるでしょう。

これらをバランスよく理解できる本書はビジネスパーソンにもおすすめできる一冊です。

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