応用経営史: 福島第一原発事故後の電力・原子力改革への適用 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル応用経営史: 福島第一原発事故後の電力・原子力改革への適用
発売日販売日未定
製作者橘川 武郎
販売元文眞堂
JANコード9784830948916
カテゴリ »  » ジャンル別

購入者の感想

福島第一原発事故以前から、著者橘川 武郎氏(以下著者と記す)が活発にエネルギー、原子力改革に関する提言を行ってきており、著者の主張に興味を持っていたので購入した。私は応用経営史は全く専門外であるが、著者は系統だった分析を行い、解決策を展望する手法(作業手順)を紹介しているが、極めて興味深く、わかり易く、説得力のあるものであると感じられた。冒頭で19世紀以来の石油産業に焦点を当て、作業手順の有効性を主張し、読者の理解を助けているのも親切である。
本書に引用されているエネルギー、原子力分野での著者の文献発表、インタビュー、新聞雑誌への投稿などが福島後の5年間で350ほどにのぼっているのも驚きであった。著者は主要な文献からの抜粋をまとめ、自らの思考過程を作業手順との関連で合理的に説明し、自身の提言の変更についてもよく説明し、理解できる構成となっており、専門外、特に原子力、エネルギー関係の理科系の方にお勧めである。
常々、著者の主張の多くは中庸で、共感できるものであると感じてきているが、改めて、著者の提唱する「二項対立(推進vs反対)から脱却し、リアルでポジティブな原発のたたみ方をともに模索する」「リサイクル、ワンススルーのいずれもが持つバックエンド問題のため、原発は過渡期的エネルギー源である」との視点の重要性を感じた。最後であるが著者の「現場力」への期待、マルクスの引用「地獄への道は銭で敷き詰められている」は、著者が人間の可能性に期待を持ち、安全で豊かな未来に期待を寄せていることを感じた。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

応用経営史: 福島第一原発事故後の電力・原子力改革への適用

アマゾンで購入する
文眞堂から発売された橘川 武郎の応用経営史: 福島第一原発事故後の電力・原子力改革への適用(JAN:9784830948916)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.