都市と野生の思考 (インターナショナル新書) の感想

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タイトル都市と野生の思考 (インターナショナル新書)
発売日販売日未定
製作者鷲田 清一
販売元集英社インターナショナル
JANコード9784797680133
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 哲学

購入者の感想

霊長類学者にして京都大学総長と、哲学者にして京都市立芸
術大学学長による対談です。

話題は多岐に渡り、大学と教育とゴリラ、京都に成熟を見る、
家と家族、アートに生きる力や狩猟民俗的センサーを感じ取
る、テリトリーについて、ファッションについて、食におけ
る所有と共有、科学者のあり方、教育は投資ではない等々と
続きます。

都市の知性を代表する鷲田氏が、知的ではあるが反面常識的
に感じられ、一方の野生の思考たる山極氏が、霊長類学に留
まらず、文化人類学、民俗学に踏み込んで、ダイナミックな
オルタナティブな思考というものを提示してくれました。

大学人同士による知的対話を楽しめます。

山極先生によると、ゴリラのリーダーは、仲間から担ぎあげられてなるもので、力ずくでなるものではないそうだ。鷲田先生によると、リーダーとは、人の意見を聞き、多様性を認め、敗色濃厚になったら、大切な人を先に逃して、その人たちが安全なところにたどり着くまで、敵のいちばん近くで踏ん張る人のことだという。
本書では、リーダー論からはじまって、アートやファッションなど縦横無尽に対談が続いていく。巷のビジネス書コーナーでは「雑談力」を養うといった本が並ぶが、そんなノウハウ本よりはよほどためになるし参考になる。こんな人たちの隣で飲みたくなるような対談本である。

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