京都の壁 (京都しあわせ倶楽部) の感想

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参照データ

タイトル京都の壁 (京都しあわせ倶楽部)
発売日販売日未定
製作者養老 孟司
販売元PHP研究所
JANコード9784569838229
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

購入者の感想

さて、ご存じ、「バカの壁」を始め、「壁」シリーズで有名な著者の一冊です
でも、先生って、確か、東大で教鞭を取られ、鎌倉にお住まいじゃなかったっけと思ったら、京都にある「京都国際マンガミュージアム」の館長を2006年から最近まで勤められ、月一回のペースで、京都にこられていたんですねえ
そこで、「京都以外の出身者から見た京都論というのも視点が変わって面白い」「都市のあり方についても考えていきたい」という執筆動機で書かれたそうです
さて、京都と言えば、類書も出ていますが、「ぶぶ漬けだけでも」「いちげんさんお断り」等に代表される、典型的な「よそ者を寄せ付けない壁のある街」と取られがちですが、著者によれば、それらは「日本人特有の性質」であって、京都は、それらを色濃く残しているだけに過ぎないことを、東京や大阪、鎌倉といった都市と比較されていきます
では、なぜ、京都にそれらが残ったのか
著者は、それを「ゲマインシャフト」と「ゲゼルシャフト」の関係で読みときます。具体的には、前者は「地域共同体」、後者は「機能別共同体」とでも訳せばいいでしょうか
要は、東京に代表される「ゲゼルシャフト」が機能や目的で結び付いており、マンションの隣人もわからないのに対し、「ゲマインシャフト」では祇園祭に代表されるように、町衆が自分達で祭を実行する結び付きがあることに代表されると言えば良いでしょうか
それ以外にも、
·東大と京大の違い
·先の大戦は応仁の乱
·うちはまだ湯川先生のお勘定を頂いていません
·いちげんさんお断りが一番確実な商売
等々、著者ならではのユニーク鋭い視点で書かれていますので、京都関心のある方なら、読んで面白いと思います

さて、そんな先生のご本ですが、京都人として、二点ほど注文を
·洛中を、東大路通、北大路通、西大路通、九条通に囲まれたエリアと仰っていますが、京都人的には、京都御所のある上京区·祇園祭の山鉾が巡行する中京区かなあと思います(そう、狭いんです。ちなみに、私が住んでいるのも中京区です)

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