こんなに面白かった「シェイクスピア」 (PHP文庫) の感想

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　今年はシェイクスピア生誕450周年だそうです。
　シェイクスピア（1564年~1616年）は、その生涯において三十七本（四十本説もあります）もの戯曲を残しています。
　そして、その作品は、内容と発表時期から、歴史劇、喜劇、悲劇、問題劇、ロマンス劇の五つに分類できます。
　ハムレット、リア王、オセロ、ロミオとジュリエット、ヴェニスの商人、夏の世の夢・・・・これらの作品は、現在も世界のどこかの舞台で
　常に上演されています。また映画（フォルスタッフ、ロミオとジュリエット、ハムレット、リチャード三世、蜘蛛の巣城・・・・・・）、
　オペラ、ミュージカル（オテロ、ファルスタッフ、マクベス、ウエストサイド物語）、そして、文学・・・その影響は計り知れません。
　本書はそんなシェイクスピアの作品をできるだけ面白く、解りやすく、簡潔に読み解いた本です。
　本書で取り上げられている作品は、一部に筆を入れていると思われる作品も含めて、全40作品の梗概、名ゼリフ、そして、薀蓄に至るまで
　簡潔に解説されています。
　例えばハムレットでは、人物関係図入りで、梗概が示されていて、「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」や
　「尼寺へ行け」のセリフの解説、派生作品ぞくぞくの人気戯曲　が欄外のコラムになっています。
　索引も付いていますし、シェイクスピアの作品を知る入門書としてはよくできていると思います。