「鼻の横を押す」と病気が治る (脳内の酸素量が増し自然治療力が高まる!) の感想

著者はカイロプラクターで、鍼灸師、あんまマッサージ指圧師の免許ももっている、いわゆる代替療法の専門家。
本書は著者自身が発見した「天迎香」というツボ押しの方法と、その効果、臨床例を紹介したものである。

両小鼻脇にある「迎香」というツボのすぐ上に「天迎香」はある。2分間、軽めに押すだけという簡単な方法なので、誰にでも簡単に試してみることができるのが良い。しかも、その効果は、花粉症、アトピー性皮膚炎、リウマチ、頭痛、高血圧、腰痛などなど、万病に効くといっても過言ではない。これがほんとうなら素晴らしい。

天迎香を押すと脳の血流量が増加する。そのことは脳神経外科医の協力を得て、実験で確かめられたそうだ。小鼻の脇には顔面動脈、顔面静脈が通っており、またまさに迎香、天迎香の位置にはリンパ節もあるので、この近辺への刺激が血流を改善するというのは説得力はある。
脳の血流が増加すると、なぜ様々な病気が治るのか、という点については、それ以上の説明はないが、たとえば、長田裕医師の考案した「顔もみ療法」では、顔へのマッサージが自律神経系のアンバランスを調整する、としているので、本書の「天迎香」の効く仕組みも、そのあたりに関係があるのかもしれない。

ためしに、高血圧に効くのか、自分自身で一週間ほど試してみた。
残念ながら、下がったような下がらなかったようなで、本書でいうように瞬時に劇的な効果は表れなかったが、人によって効き方も違うだろうし、もう少し気長に試してみようと思う。