ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ハーパーコリンズ・ノンフィクション) の感想
参照データ
タイトル | ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ハーパーコリンズ・ノンフィクション) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | クレイトン M クリステンセン |
販売元 | ハーパーコリンズ・ ジャパン |
JANコード | 9784596551221 |
カテゴリ | ジャンル別 » ビジネス・経済 » マーケティング・セールス » マーケティング・セールス 全般 |
購入者の感想
中身は新しくない。
デザイン思考をクリステンセン流に語っているのみ。
しかし、それが面白い!
さまざまな人が語ってきた value proposition を jobs to be done (への対策) と言い換えるだけで、ここまで直感的になるのかという驚き。
顧客に焦点を当てることで自社のコンピタンスを引き出す物語性。
データより物語を重視するイノベーションへの姿勢。
これらが無理なく繋がっており、これまでのデザイン思考の書籍より、読後の納得感がはるかに大きい。
もちろん、jobs to be done をどう見つけるかが書いてないとか、欠点を挙げればいろいろある。しかし、それでも読む価値はあると思う。読み始めの印象からは予想外の☆5つ。
デザイン思考をクリステンセン流に語っているのみ。
しかし、それが面白い!
さまざまな人が語ってきた value proposition を jobs to be done (への対策) と言い換えるだけで、ここまで直感的になるのかという驚き。
顧客に焦点を当てることで自社のコンピタンスを引き出す物語性。
データより物語を重視するイノベーションへの姿勢。
これらが無理なく繋がっており、これまでのデザイン思考の書籍より、読後の納得感がはるかに大きい。
もちろん、jobs to be done をどう見つけるかが書いてないとか、欠点を挙げればいろいろある。しかし、それでも読む価値はあると思う。読み始めの印象からは予想外の☆5つ。
「イノベーションのジレンマ」で優秀企業の凋落を鮮やかに描いたクリステンセンが、「なぜ失敗するのか」ではなく「なぜ成功したのか」にフォーカスした本書。
成功の理由を、商品の特性や顧客の特性から考えるのではなく、進歩やジョブという視点から考えることが重要であるとしている。顧客は属性としての商品を購入するのではなく、「顧客の直面する特定の状況を進歩させるために、商品を『雇用』する」のであり、顧客の進歩(=「ジョブ」)をうまく発見し、実現させることが成功のために重要だというのである。
製品特性ではなく、顧客の進歩や体験といったプロセスで捉え直すことで、製品開発がより動態的なものとなり、広い視野で捉えられるようになる。視点を転換したことで成功した事例も数多く紹介されており、それぞれが興味深い。
「マーケット近視眼」や「経験価値」など同様の議論もあり、視点自体が新しいとは言えないが、本書の特徴は、ふんだんな事例の紹介とともに、どのように「ジョブ」を発見すべきかや、「ジョブ」を特定する際に陥りがちなワナはどのようなものがあるのかが詳細に書かれていることにあるだろう。
例えば、ジョブを理解するために、進歩を遂げようと苦しんでいる人を短編ドキュメンタリーとして頭の中で思い浮かべる方法などは使いやすく、参考になる。ジョブに応じて、組織(構造)や評価する対象や基準を変える必要があるという指摘も興味深い。
これまでにない新製品を創出しようとするマネージャーや商品開発担当者にとって本書は大きな助けとなるだろう。
成功の理由を、商品の特性や顧客の特性から考えるのではなく、進歩やジョブという視点から考えることが重要であるとしている。顧客は属性としての商品を購入するのではなく、「顧客の直面する特定の状況を進歩させるために、商品を『雇用』する」のであり、顧客の進歩(=「ジョブ」)をうまく発見し、実現させることが成功のために重要だというのである。
製品特性ではなく、顧客の進歩や体験といったプロセスで捉え直すことで、製品開発がより動態的なものとなり、広い視野で捉えられるようになる。視点を転換したことで成功した事例も数多く紹介されており、それぞれが興味深い。
「マーケット近視眼」や「経験価値」など同様の議論もあり、視点自体が新しいとは言えないが、本書の特徴は、ふんだんな事例の紹介とともに、どのように「ジョブ」を発見すべきかや、「ジョブ」を特定する際に陥りがちなワナはどのようなものがあるのかが詳細に書かれていることにあるだろう。
例えば、ジョブを理解するために、進歩を遂げようと苦しんでいる人を短編ドキュメンタリーとして頭の中で思い浮かべる方法などは使いやすく、参考になる。ジョブに応じて、組織(構造)や評価する対象や基準を変える必要があるという指摘も興味深い。
これまでにない新製品を創出しようとするマネージャーや商品開発担当者にとって本書は大きな助けとなるだろう。