みすゞと雅輔 の感想

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参照データ

タイトルみすゞと雅輔
発売日販売日未定
製作者松本 侑子
販売元新潮社
JANコード9784104166022
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » ま行の著者

購入者の感想

資料を蒐集し、読み込んで書いたフィクションで、労作だと思う。
小さい時実の親の愛に恵まれなかったとか、従姉と憧れていたみすゞが姉で傷ついたとか、雅輔の生い立ちに寂しいものがある。また家業の本屋を継げず義理の父親との葛藤等もあった。が、洋服や蓄音機など高価なものを買い与えられ、上京の際にはかなりの経済的援助も受けている。一方みすゞは、兄が結婚すると実家にも居れず、本屋で長く働くこともできず結婚、夫からは淋病をうつされ、子どもを取り上げられて離婚させられる。上京している雅輔は自分しか頭になく、みすゞの援助など思いつかない。詩人みすゞを守り、才能を大切に育てる者が誰もいない。時代とは言え、みすずと雅輔の境遇を比べると、あまりにも不公平だと思った。

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