ドラマCD 文豪シリーズ 文豪の神様 の感想

太宰治、芥川龍之介、そして志賀直哉各文豪のエピソードや設定をこれでもかっ、
と押してくるのではないのですがあちらこちらに隠され、或いは散らばり、時には盛大に発揮してくれます。
しかし単なる教養CDやウンチクCDにならず、
「天国でも文豪たちが活動していたら」というかっとんだ設定の上で上手くコントに纏められ愉快に笑えます。

実はドラマCDというものを聞いたことがこれまで無く、興味も無かったのですが、このCDで初登場するのが志賀直哉とききまして、
高校生の時分教科書にあった「城崎にて」で志賀文学にしっぽり嵌った身として気にならないわけがありませんでまずは試聴を聞いてみましたところ、
これは中々愉快かもしれない、と人生で初めてドラマCDの購入に踏み切ったわけです。
（よって声優さんの事は全くわかりませんのでそちらのレビューは割愛します。キャストトーク面白かったですよ）

しかしそのせいか、どうしてもどこか「志賀直哉分が足りない……」という不足感が（笑）その分の☆マイナス一つなのですが、
そこを抜かして聞けば舞台もストーリーも愉快、声優さん達の演技も上々、中々良いCDだと思います。

ピンポイントで感想述べるのでしたら第二章、スランプのあまり癇癪を起こす志賀さんとここぞとばかりにつんつん突っ込む太宰さんのやり取りがとても楽しめました。