本は死なない Amazonキンドル開発者が語る「読書の未来」 の感想

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参照データ

タイトル本は死なない Amazonキンドル開発者が語る「読書の未来」
発売日2014-06-20
製作者ジェイソン・マーコスキー
販売元講談社
JANコード登録されていません
カテゴリ人文・思想 » 本・図書館 » 本についての書誌・雑誌・叢書 » 雑誌研究

購入者の感想

Kindle第1,第2世代開発プロジェクトの現場責任者を務めた著者が、読書の未来について語る本です。

手書きの「写本」が主流だった16世紀の富裕層は、印刷技術を使って作られた本は人間味に欠けるため、読みたくないと考えていたらしい。現在の電子書籍に対する抵抗感もこれと似たようなものかもしれず、いずれ紙の本は淘汰され、書籍と言ったら電子版を指すようになるのかも。

「ハイパーリンクで繋がれ、全ての文化が凝縮された1冊の本」「著者と一緒になって読者が執筆に加わる本」など、紙の本では実現が難しいアイデアが多く挙げられていて、電子書籍の秘めた可能性について考えさせられます。同時に、GoogleやAmazonが倒産したらクラウド上の電子書籍はどうなるんだろう…といった電子化の負の側面についても言及しています。

6神経生物学から見た読書本書から引用する。
「長年読書の経験を重ねてきた人間の脳は、ページに書かれている文章の意味だけでなく、本全体を読書対象として捉える。
本を読みながら、文字の形やページのレイアウトとも対話を交わす。
何かを強調するときに変わった書式の文字や目立つ見出し、斜体文字が使用されるのはそのためだ。」(103ページ)

私が電子書籍よりリアルな本を選んでしまう理由が分かった。(この本もキンドルでは読んでいない)

著者は口承にこだわったアリストテレス、文字を許容したプラトン、印刷本に抵抗し写本を主張した16世紀の知識人、に言及する。
この文脈で電子書籍も位置づける。これの意味する所は「無駄な抵抗は止めろ」という事。

電子書籍に適合したメタコンテンツの登場を期待しつつ、自ら新たな読書習慣の構築を始める事が求められている。

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