聴衆の誕生 - ポスト・モダン時代の音楽文化 (中公文庫) の感想
参照データ
タイトル | 聴衆の誕生 - ポスト・モダン時代の音楽文化 (中公文庫) |
発売日 | 2012-02-23 |
製作者 | 渡辺 裕 |
販売元 | 中央公論新社 |
JANコード | 9784122056077 |
カテゴリ | エンターテイメント » 音楽 » 音楽理論・音楽論 » クラシック音楽 |
購入者の感想
本書は1989年にサントリー学芸賞を受賞しているので、
もっとアカデミックな書物かと思って読んだが、ユーモア
のあるわかりやすい文章で読みやすい。
クラシック音楽の「聴衆」の態度の変遷や、自動演奏
ピアノをめぐる物語、宣伝におどらされる聴衆の姿など、
なかなか興味深い。
昔のコンサート会場では決して聴衆はお行儀よくなかった
話やサロン・コンサートの様子などの話から始まっているが、
聴衆の話だけではなく、例えばブルックナーのハース版と
ノヴァーク版については、どこかで音楽評論家が書いていた
ものと違って、その背景が理解できたし、マーラーの演奏に
ついては、ワルターなど往年の名指揮者の演奏は楽譜に
忠実ではなく、インバルのほうが譜面通りに演奏している
ことなどの説明もよくわかった。
ブーニンや第九の話など、音楽雑誌的な内容もあるが、
ポストモダンなど社会学的な見方などを知ることができ、
面白かった。
もっとアカデミックな書物かと思って読んだが、ユーモア
のあるわかりやすい文章で読みやすい。
クラシック音楽の「聴衆」の態度の変遷や、自動演奏
ピアノをめぐる物語、宣伝におどらされる聴衆の姿など、
なかなか興味深い。
昔のコンサート会場では決して聴衆はお行儀よくなかった
話やサロン・コンサートの様子などの話から始まっているが、
聴衆の話だけではなく、例えばブルックナーのハース版と
ノヴァーク版については、どこかで音楽評論家が書いていた
ものと違って、その背景が理解できたし、マーラーの演奏に
ついては、ワルターなど往年の名指揮者の演奏は楽譜に
忠実ではなく、インバルのほうが譜面通りに演奏している
ことなどの説明もよくわかった。
ブーニンや第九の話など、音楽雑誌的な内容もあるが、
ポストモダンなど社会学的な見方などを知ることができ、
面白かった。