世界の歴史〈25〉アジアと欧米世界 (中公文庫) の感想

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タイトル世界の歴史〈25〉アジアと欧米世界 (中公文庫)
発売日販売日未定
製作者加藤 祐三
販売元中央公論新社
JANコード9784122053052
カテゴリジャンル別 » 歴史・地理 » 世界史 » 一般

購入者の感想

世界の中心がヨーロッパに移った理由を様々な
視点から推測していく非常に興味深い一冊である。

構成としては、アジアの繁栄から、ヨーロッパの
アジア侵略、奴隷貿易につながる大航海時代を経て
強国が帝国主義を形成するまでを、詳細に説明している。

現在では、白人的文化は優れていると思われているし
日本も戦争に負けたせいもあるだろうが、絶えず
欧米の文化、技術、思考回路、行政システムを
追従してきた歴史を持っている。
しかし、本書では産業革命を迎えるずっと前、
まだヨーロッパの国家体制が混乱を極めていた中世の頃は
綿織物、香辛料、陶磁器などアジアの物産・商品は、
逆に貴重且つヨーロッパを魅了していたようだ。

筆者は産業革命でさえ、綿織物に代表されるアジアの
商品を、ヨーロッパ国内の旺盛な需要にこたえるために
内製の必要性から生まれた「商業革命」によるものだと論じている。
この考え方には、驚かされた。

ヨーロッパの覇権が、ポルトガル・スペインからオランダ、
イギリスへと遷移していく過程をアジア交易の視点から
論じる部分は、勉強にもなるし本当に面白かった。

中世から帝国主義まで至る過程を詳しく知りたい方には
本当にお薦めです。

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