東大卒プロゲーマー (PHP新書) の感想

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参照データ

タイトル東大卒プロゲーマー (PHP新書)
発売日販売日未定
製作者ときど
販売元PHP研究所
JANコード9784569819624
カテゴリ » ジャンル別 » 趣味・実用 » 自己啓発

購入者の感想

私自身はいわゆるインベーダーゲームだファミコンゲーム、80年代ゲーム黄金期を知る
古いゲーム好きで、著者「ときど」さん始めとする有名ゲーマーについては全く知らずに読んだ。
読んでみて、やや大袈裟かもしれないが、有名人の半生ものの映画を1本見た気分になった。

タイトル通り、東大卒のプロの格闘ゲームプレイヤーの今に至るまでの
成功と挫折の紆余曲折人生が書かれている。
プロゲーマーとあるが、ゲームそのものの細かい話は出て来ない。
ゲームへの取り組み(練習)、大会に出場、こんな成績だった、あんなプレイヤーがいた…
言ってみればゲームがプロ棋士における将棋、ゴルファーにおけるゴルフ的存在。
よって「なんだテレビゲームかよ」「たかがゲームごときで」的な感情にはならない。

挫折の部分、大学院入試失敗のところは悪い意味で印象的。
どんなに素晴らしい研究能力、研究発表、論文作成という実績を作っても
試験に失敗したら研究者として道を閉ざされるというおかしなシステム。
そのシステムに研究あるいは人生の情熱ごと潰される著者の姿が読んでて辛かった。
後に一度は離れたゲーマーに希望を見いだし、邁進していくところに心救われたから良かったが。

成功の部分はゲームを通して仲間が出来、またプロとして人として学習できたことだろう。
「人は一人では生きていけない」は耳にタコができるぐらいよく聞いた言葉だが
「どんなに才能豊かなプレイヤーでも仲間と情報共有しあう習慣のあるプレイヤーには勝てない」
という言葉にはなるほど説得力がある。これはコミュニケーション能力にも繋がるし
マナー・態度の悪い人間は勝てないということにも繋がる。
ゲームだけの話ではない社会にも通ずる言葉である。

東大卒の著者と私のようなボンクラを比較するのはおこがましいが悪い点で共通点がある
  ・誰かに情熱の火を点けて貰えないと何もできない
     私にもSさん(著者の恩師・情熱の人)が欲しい。

ーーわかってないかもしれないけど、この業界がおまえの考えるとおりに発展していったとしたら、『東大卒』の肩書きもきっと、そこで役立てられるはずだよ

東大を卒業し、東大院を中退し、舞い込んできたプロゲーマーのオファーに苦悩した末相談した際の父の言葉

果たして今名門校に通ってる子供が居る親御さんは自分の子供が学業よりもゲーム(もしくは趣味)に全力を注ぎ成績を落とした挙げ句「中退したい」なんて言われたらどう反応するか
大抵は怒り、失望といった感情が渦巻くだろう
それをときどさんの父は躊躇なく承諾してみせた
優秀な子を持つ親からすればそもそもゲーム漬けの日々すらも許さない家庭は少なくないはず
それすらも見守ってみせた両親
確かに公務員に就職した方が職も給料も安定。その方がいいに決まってるというのは当たり前。
にも関わらず優秀な自分の子の人生を縛り付ける事はしなかった。
そのおかげてときどさんは情熱を胸にプロゲーマーという今を生きている

是非格闘ゲームに興味のない人、特に子を持つ親御さんにも読んでほしい作品。
無難な安定した人生はいいかもしれない。
でもそれを子が望むならまだしも押し付けるのは間違いなんだと考えさせてくれます。

また格ゲーファンとしてもプロに悩むときどさんにウメハラさんがくれた言葉や、今までの自分のプレイスタイルを打ち崩されたももち戦等それぞれのターニングポイントが語られています

息子のゲーム人生に文句を言わず公務員よりも不安だらけのプロゲーマーという職に反対するどころか背中を押してみせた偉大な父親。
父が好きで誰よりも尊敬しそんな父に喜んでほしいというだけで東大一本で合格してみせたときどさん。
並大抵の家庭にはない親子の絆があったからこそなんだなと思いました
格ゲー勢として買いましたが気づいたらひたすらに集中して読んでいました。
素晴らしい

東大とプロゲーマー。最高学府とゲーム、プロゲーマーと公務員、その対極とも
言える世界を選択できる才能に恵まれた彼が何を考え、悩み、挫折し、行動したのか?

『職業と学問』『ゲームと学問との繋がり』誰もが日々の人生で悩み、選択していく、
人生における最大とも言えるテーマを28歳の若者が自らの人生を振り返り、熱く語りかける。
一般にはゲームと学問の『両立』を考えますが、彼はゲームを学問に、学問をゲームに
生かした。

後半は、インフィルとの戦いにおける圧倒的な敗北感。
同じ次元で生きていた、ももちから学んだこと。
そこからどう這い上がったのか?
何故ウメハラ氏は人間ではないのか?
画面だけからは伝わらなかった心の葛藤が心に響く。

ときどとウメハラ氏の違いを電子レンジと三ツ星レストランに
例えた記述には思わず唸らされました。

この後半は格闘ゲームに携わる者なら、より深く味わえる。
そんな本かもしれない。

この本を読んだあと、ももち戦、ウメハラ氏との最強頂上決定戦をじっくり観たくなる、
そして、その動画からまた新しい何かが得られるかもしれない。

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