ディブック ブルグント公女イヴォナ (ポーランド文学古典叢書) の感想

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「ディブック」を読了。翻訳がなめらかでスピード感がある。上演を別として、読み物としても非常に楽しめる。「ディブック」を原著のイディッシュ語から日本語訳したものはこれが初ということで、貴重な文献である。本作はカバラ神秘主義とフォークロアを混合した物語である。翻訳者の解説で、アン・スキの経歴がまとまっているが、アン・スキの政治的思想の把握が作品理解の助けになる。無論、思想を論じず、純粋に物語としても傑作である。なお、p.6とp.66で「アズリエルケ師」と表記されているが、「アズリエル師」の誤記と思われる。