日本人がつくる世界史 の感想
参照データ
タイトル | 日本人がつくる世界史 |
発売日 | 2015-06-19 |
製作者 | 日下 公人 |
販売元 | KADOKAWA/中経出版 |
JANコード | 9784046012364 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
CS放送で行われた日下公人氏と宮脇淳子氏の対談に加え、各氏の単独執筆の文章を掲載した一冊(終わり近くには、宮脇氏と倉山満氏の対談も収められている)。日下氏は既に80代半ばであるが、対談でも単独執筆の文章でも、精神が非常に活きいきと躍動している様が見て取れ、終始強く惹き込まれて読み進んだ(無論、宮脇氏の単独執筆や、宮脇氏と倉山氏の対談も同様である)。
本書全体を通じて明らかなのは、日本人以外の全ての人間にとっては、自らの都合で過去の歴史を書き替えたり、都合の悪い事実を隠蔽したりするのは朝飯前のことに過ぎず、「歴史とは、厳然たる事実を伝えるものでなければならない。」と考えているのは日本人だけである、ということである。したがって、事実に即した世界史を書ける人間は日本人以外にはおらず、その資格があるのも日本人に限られる、と言えるが、ただ、そのためには、克服しなければならない幾つかのハードルがあるのも事実である。
第一に、日本人以外の人間の手に成る歴史は、悉く、牽強付会の作り話である、という現実を悟ることである。人は、自分自身を基準に他人の心中を推し量るため、多くの日本人は、外国人も日本人と同じようなものなのだろうと漠然と考える。まずはこの思い込みから脱却しなければならない。
第二に、他人同士が当たり前のように善意で結ばれているのは日本だけであり、日本以外の国では、争いや裏切りは日常茶飯事である、という現実を見抜くことである。日本人だけが持つこのような特質は、天皇を中心とする日本の国体に由来するものであるから、これを日本以外の国に求めることなど出来るはずもなく、日本人に向ける眼をそのまま外国人にも向けようという意識を日本人は捨てなければならない。日本に欠けているものを外国から学ぼうという向上心は日本人の美質には違いないが、日本人が持っているような高い道徳心は外国人にはないという事実を、日本人は心得る必要がある。
本書全体を通じて明らかなのは、日本人以外の全ての人間にとっては、自らの都合で過去の歴史を書き替えたり、都合の悪い事実を隠蔽したりするのは朝飯前のことに過ぎず、「歴史とは、厳然たる事実を伝えるものでなければならない。」と考えているのは日本人だけである、ということである。したがって、事実に即した世界史を書ける人間は日本人以外にはおらず、その資格があるのも日本人に限られる、と言えるが、ただ、そのためには、克服しなければならない幾つかのハードルがあるのも事実である。
第一に、日本人以外の人間の手に成る歴史は、悉く、牽強付会の作り話である、という現実を悟ることである。人は、自分自身を基準に他人の心中を推し量るため、多くの日本人は、外国人も日本人と同じようなものなのだろうと漠然と考える。まずはこの思い込みから脱却しなければならない。
第二に、他人同士が当たり前のように善意で結ばれているのは日本だけであり、日本以外の国では、争いや裏切りは日常茶飯事である、という現実を見抜くことである。日本人だけが持つこのような特質は、天皇を中心とする日本の国体に由来するものであるから、これを日本以外の国に求めることなど出来るはずもなく、日本人に向ける眼をそのまま外国人にも向けようという意識を日本人は捨てなければならない。日本に欠けているものを外国から学ぼうという向上心は日本人の美質には違いないが、日本人が持っているような高い道徳心は外国人にはないという事実を、日本人は心得る必要がある。