奇蹟の飛行艇―大空に生きた勇者の記録 (光人社NF文庫) の感想
参照データ
タイトル | 奇蹟の飛行艇―大空に生きた勇者の記録 (光人社NF文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 北出 大太 |
販売元 | 光人社 |
JANコード | 9784769821502 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
翼長40メートルの巨体は、敵機から見れば格好の獲物に過ぎない九七式飛行艇。筆者はこの大艇を自分の分身の
ように愛し、手足のように駆使して、危険な輸送業務を遂行してゆきます。
取り残された基地要員を救出するために、敵の基地と目と鼻の先にある島への夜間飛行。
国内上空さえ危険になった敗戦の年の六月になっても、本土からシンガポール、スラバヤまで飛行。
当然敵機と遭遇しますし、絶体絶命の窮地に飛び込んで行くわけですが、そこをどう脱出するのか、手に汗握る
描写の連続です。
著者は単に飛行機の操縦術に長けているだけではなく、得られる情報を最大限に利用し、飛行する空域の地理や
時々の気象状況をよく把握して、それを生かして生き延びる方策を必死に探ります。その姿に心うたれます。
さらには七十キロ爆弾を携行して、敵潜水艦を発見、人の手で爆弾投下して撃沈。
( 著者が乗る九七式大艇は輸送機型で、爆撃装置はありません。)
20ミリ機銃を積んでいる時に敵戦闘機を発見して銃撃、撃墜。
戦闘機や偵察機がバタバタ落とされる危険な空域で、信じられない戦果をあげています。
それでも戦友を次々に失う筆者の心は晴れることなく、憎しみもないのに殺し合わなければならないつらさが
つのっていきます。
この本の表紙カバーには、火を噴きながら落ちて行く九七大艇の写真が使われています。
多くの搭乗員の運命に思いを馳せながら読んで頂きたい一冊です。
ように愛し、手足のように駆使して、危険な輸送業務を遂行してゆきます。
取り残された基地要員を救出するために、敵の基地と目と鼻の先にある島への夜間飛行。
国内上空さえ危険になった敗戦の年の六月になっても、本土からシンガポール、スラバヤまで飛行。
当然敵機と遭遇しますし、絶体絶命の窮地に飛び込んで行くわけですが、そこをどう脱出するのか、手に汗握る
描写の連続です。
著者は単に飛行機の操縦術に長けているだけではなく、得られる情報を最大限に利用し、飛行する空域の地理や
時々の気象状況をよく把握して、それを生かして生き延びる方策を必死に探ります。その姿に心うたれます。
さらには七十キロ爆弾を携行して、敵潜水艦を発見、人の手で爆弾投下して撃沈。
( 著者が乗る九七式大艇は輸送機型で、爆撃装置はありません。)
20ミリ機銃を積んでいる時に敵戦闘機を発見して銃撃、撃墜。
戦闘機や偵察機がバタバタ落とされる危険な空域で、信じられない戦果をあげています。
それでも戦友を次々に失う筆者の心は晴れることなく、憎しみもないのに殺し合わなければならないつらさが
つのっていきます。
この本の表紙カバーには、火を噴きながら落ちて行く九七大艇の写真が使われています。
多くの搭乗員の運命に思いを馳せながら読んで頂きたい一冊です。