死を見つめる美術史 (isの本) の感想

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参照データ

タイトル死を見つめる美術史 (isの本)
発売日販売日未定
製作者小池 寿子
販売元ポーラ文化研究所
JANコード9784938547479
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

「死の舞踏」をベルギーで研究し、その後も死に関する著作が多い著者が、7年前に書かれた本です。ギリシャ・ローマ・ヨーロッパの中世を中心にして、お墓の像や死を描いた絵画などを読み解き、その時代人の死にたいする考え方を、明らかにしています。語り口は講義調で、読み安く書かれています。

珍しい古写本の挿絵とか墓碑などが載せられているのですが、図像が黒白で小さいのは残念です。しかし巨大な死の美術館を、練達ガイドの著者の解説で何世紀にもわたってゆっくり閲覧する贅沢を味わえます。

思想史的に幾つかのライトモテイーフが時間の中で、どう展開していったかが、追跡されています。ただのアカデミックな哲学史でもなく、あるいは根拠が薄いおしゃべりな民俗譚でもありません。不思議な魅力と説得力があります。

恐らく自分で実際に行かれたであろう美術館、博物館の多さに驚きます。また後半の内容から考えると旅もかなりされているようです。しかも読書量も半端ではありません。「生きながら死に、死にながら生きる」がライトモテイーフだそうですが、自分の目で見て、自分の頭で分かりたいという著者の執念が伝わり感心します。

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