ねぼけ人生 (ちくま文庫) の感想

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参照データ

タイトルねぼけ人生 (ちくま文庫)
発売日販売日未定
製作者水木 しげる
販売元筑摩書房
JANコード9784480034991
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 著者別 » ま行の著者

購入者の感想

筆者は70年代から少年時代や青年時代について自伝エッセイ--のんのんばあとオレ、ほんまにオレはアホやろか--を刊行していましたが、出生から現在までの一生についてあつかった著作はまだありませんでした。そこで筑摩書房の松田氏が企画したのが本書、「ねぼけ人生」です。「あとがき」によれば、著者の貧乏体験に紙面が割さいているのが特徴とのこと。なお筆者によるイラストは収録されていません。解説は呉智英「ほがらかなニヒリズム」。
本書は27のエッセイを、「落第」「戦争」「貧乏」「多忙」の各章に収録しています。少年向けの「のんのんばあ」「アホやろか」よりも文章は堅いですが、内容は拡充されているので、本書をあらためて読む価値はじゅうぶんにあります。
現在は『コミック 昭和史』『ボクの一生はゲゲゲの楽園だ』などマンガ自叙伝や、日経の「私の履歴書」をまとめた『水木サンの幸福論』が刊行されていますが、いずれも都合から省略した箇所があります。筆者についてもっと知りたいと思われた方は、内容がより詳細な本書をおすすめします。
なお新装版の刊行にともない、カバー装画が和田誠から南伸坊のイラストに変わりました。とはいえ、旧版の絵--筆者が目玉親父を肩に乗せ子泣き爺にしがみつかれている--のほうが味があるように思います。カバー装画をのぞけば、旧版と新装版はちがいはありません。
(2/26追記)筑摩書房から昭和44年に刊行された『現代漫画5 水木しげる集』の巻末に、「ねぼけ人生」というエッセイが収録されているのを見つけました。初出が書かれていないので書き下ろしと思われますが、文章が一致することから、この8頁のエッセイが本書の土台となったものと推察されます。

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