自由論 (光文社古典新訳文庫) の感想

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参照データ

タイトル自由論 (光文社古典新訳文庫)
発売日2012-06-12
製作者ジョン・スチュアート ミル
販売元光文社
JANコード9784334752507
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学

購入者の感想

本のタイトル通り自由とは何かを丁寧に分かりやすく解説している本です。ドラマ、映画、漫画、著名人の発言に出てくる考え方の源泉はこの本だったのかと気付かされました。
現代を生きる私たちは一度は手に取って沈思黙考しても良いのではと思いました。

 加藤周一さんが著者で「ミル『自由論』を読め」と書いておられたので読了。1859年に出版されていたとは思えないほど、今でも生き生きしている普遍的な名著でした。「言論の自由が皆にとって大事だ」と説く冒頭部は、まるで小生が話しているかのようで驚きました。この古典新訳は読みやすく、皆様にお奨めです。

小生の印象に残った点は以下です。
・異論/変人は、社会全員の成長やより良い施策にとって、とても大事。
・異論によって、自分の主張もブラッシュ・アップできる。通説の理由も異論との対話が無ければ忘れ去られて、教条化する。
・変人が少なくなっている。多様性が失われれば、社会の成長は止まり、活気もなくなる。
・数学/論理学以外は、すべて正解はない。過去のどんな偉人も誤っていた。
・信教/慣習を押し付けてはならない。大勢の説だからといって、あっている訳ではない。
・一人一人の人間が知的に成長することが、国家の価値でもある。国民を扱いやすい道具に仕立てる国家に未来はない。
・官僚のみが仕事ができる状況を作ると、誰が首長になっても制御不能になる。その状況では、臣民のみならず官僚各人も奴隷化してしまう。官僚以外が自治/事務を行える実用を持たなければならない。

 マナーを持った、証拠に基づく対話/討議というもの。それが近代の基盤です。「なんでそう思うのか?」と問う好奇心と、問える自由の基盤。情報を共有せず、異論や対話を官僚/メディア/国民が弾圧しはじめている日本人社会において、ミル「自由論」が多くの方に読まれ、今のクウキを変えようと思う方が増えることを望みます。

読みやすい新訳。
民主主義の基本となる考え方。
いま読んでおきたいお勧めの古典。

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光文社から発売されたジョン・スチュアート ミルの自由論 (光文社古典新訳文庫)(JAN:9784334752507)の感想と評価
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