ネガティブがあっても引き寄せは叶う! の感想

これまでの引き寄せや自己啓発は、海外のものをそのまま輸入しただけで日本人向けにカスタマイズされていなかったり、あるいは大金持ちの権力者になることだけを価値あるゴールとして、そうでない人たちのことを見下したりする部分が散見された。

本書では、人間がネガティブ感情を持っていること、ひとりひとりの自己実現の在り方は多種多様という現実を踏まえたうえで、引き寄せにより自己実現を図るのに役立つシンプルな方法論が提示されている。

特にオススメの方法論は、ネガティブ感情を解放する方法論である。これは、ネガティブ感情を肯定→共感→修正の3ステップで受容・昇華することで心の抵抗を減らし、以って引き寄せを加速させる方法論である。これは、人間がネガティブ感情を持つ生き物という現実に即したものであり、実行も比較的容易という点で、多数の人たちに役立つと考えられる。

また、引き寄せについて誤解しがちな点についても問答形式で説明がなされているので、引き寄せについての学識も深められる。
特に秀逸と感じたのが、お金を循環させる引き寄せの解説である。お金を先に出せば後から入ると自己啓発ではしばし言われているが、これの本当の意味は、一時の刺激欲しさにお金を浪費するのではなく、お金を使う時に喜べるかどうかが重要という点にある。

上記のように本書は、より多くの人たちに役立つ形でカスタマイズされた引き寄せの方法論が提示されており、自己実現に役立つと考える。