赤い中国の黒い権力者たち (幻冬舎ルネッサンス新書) の感想

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参照データ

タイトル赤い中国の黒い権力者たち (幻冬舎ルネッサンス新書)
発売日販売日未定
製作者陳 破空
販売元幻冬舎ルネッサンス
JANコード9784779061073
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

中国共産党は真っ赤な国だといわれますが、その裏にはどす黒さが隠されています。
中国の伝統的な権謀術を「厚黒学」というそうで「平たく言うと面の皮が厚く、腹黒い」事。

独裁権力者がのし上がり台頭してゆくには、この厚黒を存分に発揮しなければならない。

――残虐であればあるほど、党内で生き残ることができる――

残虐であった毛沢東や’ケ小平、江沢民は党内で絶大な権力を持ち、良心的な幹部は淘汰されていった。
もっとも残虐であった毛沢東が中共の権力闘争でもっとも成功を収めたという見方は、
シンプルですが、まさに独裁国家で何が一番必要なのかを適切に言い当てています。

そして習近平が大中華の復権を掲げ、毛沢東に回帰するのはなぜなのか。
逆に言えば、なぜ習近平が毛沢東に時計の針を逆回転させるかの理由も厚黒学で説明が出来ます。
権力闘争で勝ち残り、盤石な政権基盤を築くためには、毛沢東と同じだけ残虐でなければならないのです。

本書は中国の近代指導者達を項目ごとにエピソードを交え、様々に検証してゆきます。
過去の毛沢東達、現在の習近平の行動論理を知ることで、将来の中国に対峙していく方法も浮かび上がるはずです。

著者は天安門事件のリーダーであり、亡命した人物ですから、主眼は中共の攻撃です。
日中間の問題についても詳しく書かれていますが、あまり踏み込んでいるわけではありません。

巻末は日中関係の未来と題されていますが、著者の言うような「民間交流」が両国間の
懸案事項、感情的な対立を解消するというのは、少々展望が甘いと思われます。
別の章で著者が書くように、中国に健全なマスメディアは存在しません。
全てが中共のプロパガンダであり、反日は中国国民の考え方のスタンダードなのです。

これほど中国の行動原理を知り尽くした方でも、現在の日中関係は深刻である
逆説的に、そんな単純に解決方法が見つかるわけではないということなのでしょう。

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