都市と農村を架ける―ザンビア農村社会の変容と人びとの流動性 の感想
参照データ
タイトル | 都市と農村を架ける―ザンビア農村社会の変容と人びとの流動性 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 伊藤 千尋 |
販売元 | 新泉社 |
JANコード | 9784787715029 |
カテゴリ | ジャンル別 » 歴史・地理 » 地理・地域研究 » アジア・アフリカ |
購入者の感想
アフリカ農村で生活する人々にとって、いかに都市との関係性が重要であるかを現地での調査データをもとに明らかにした本である。
専門書であるため細かいデータに関する話が多いが、実際に起こったエピソードをうまく活用しているため全体として読みやすく、著者の主張をよく理解できたように思う。
特に農村に次々と新しい商店が立ち並ぶ様子や、それが都市と農村の密接な関わりの中で生まれている事実を明らかにした第3章などは、アフリカの農村の現代的な現象をうまく切り取っていて、アフリカをほとんど知らない私にも大変参考になった。
本書を通じて描かれている、不確実な社会で生きるアフリカ人の流動的な行き方は、地震などの自然災害やテロ等の社会の不安定化によってますます不確実性が増していく先進国にとっても参考になるであろう。
蛇足だが、著者のように若くてかわいらしい女性研究者が長期で入り込んで調査ができるというアフリカの安全性は大変意外であった。人質事件の頻発など危険な印象がつきまとうアフリカだが、場所によっては我々が思っているよりも平和で安全なのかもしれない。
専門書であるため細かいデータに関する話が多いが、実際に起こったエピソードをうまく活用しているため全体として読みやすく、著者の主張をよく理解できたように思う。
特に農村に次々と新しい商店が立ち並ぶ様子や、それが都市と農村の密接な関わりの中で生まれている事実を明らかにした第3章などは、アフリカの農村の現代的な現象をうまく切り取っていて、アフリカをほとんど知らない私にも大変参考になった。
本書を通じて描かれている、不確実な社会で生きるアフリカ人の流動的な行き方は、地震などの自然災害やテロ等の社会の不安定化によってますます不確実性が増していく先進国にとっても参考になるであろう。
蛇足だが、著者のように若くてかわいらしい女性研究者が長期で入り込んで調査ができるというアフリカの安全性は大変意外であった。人質事件の頻発など危険な印象がつきまとうアフリカだが、場所によっては我々が思っているよりも平和で安全なのかもしれない。