アポロンの地獄 [Blu-ray] の感想

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参照データ

タイトルアポロンの地獄 [Blu-ray]
発売日2015-08-07
監督ピエロ・パオロ・パゾリーニ
出演シルヴァーナ・マンガノ
販売元KADOKAWA / 角川書店
JANコード4988111148612
カテゴリDVD » ジャンル別 » 外国映画 » ドラマ

購入者の感想

アマゾンの商品説明を読めばわかるので、映画の内容を知りたい方はそちらを。

ここでは個人的感想のみ書きます。

パゾリーニの映画の中には、世の中にある伝記や寓話なんかに
自分の趣味・嗜好、思想、価値観などをミックスさせ
自分流にアレンジしたらこうなっちゃいました・・みたいな作品がある。
そのアレンジの仕方が一般人の価値観とあまりにも大きくかけ離れているからこそ
(時には強烈に、時には衝撃的に、時にはおよそ人間離れした描き方をする。)
死後何十年もたつ今も世界中にファンがいる存在になっている。
肩書きが「パゾリーニ研究家」という人もいる位だから・・。
こういう孤高の才能を持つ人の頭の中をのぞきにいくような映画は
僕にとってはかけがえのない「体験」になる。
一晩寝たら忘れてしまうような映画を、この人は作らないんです。

この「アポロン」は彼の作品の中ではむしろ分かりやすいほう。
印象的なのは、生まれたばかりの赤ん坊に母乳を飲ませているマンガーノが
カメラの方をじ〜っと意味深に見続けるシーンがあるんです。映画の序盤に。
自分の赤ん坊に乳首を吸われながら、薄笑いを浮かべて、じ〜っとカメラを見る。しかもかなり長く・・。
ここに、もうすでにこの映画の怪しい先行きが暗示されてるわけですよ。
こういう「つかみ」のシーンで、僕なんかはもうやられてしまう。始まって5分でノックアウトです。
パゾリーニは基本的な映画の文法(クローズアップや、起承転結のある構成など)に
忠実で
映画の骨格や外枠をがっちり固めた上で、自分の嗜好を自由自在に入れてくるから
学生の時映画を専攻していた自分をうならせてしまうところがあるんだと思います。
「作り方」はオーソドックス、しかしその「発想」は自由で独創的!さらに言うと
全体の「構成」は男性的で冷徹なリアリズムで
しかし「内容」は映画によっては妙に妖艶で謎めいている中性的な雰囲気、
あるいは神秘的だったりもする。もちろん挑発的・攻撃的な部分もある。

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