非婚ですが、それが何か! ? 結婚リスク時代を生きる の感想

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タイトル非婚ですが、それが何か! ? 結婚リスク時代を生きる
発売日販売日未定
製作者上野 千鶴子
販売元ビジネス社
JANコード9784828418407
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 倫理学・道徳 » 倫理学入門

購入者の感想

 上野千鶴子も水無田気流も社会学者なので、データを出し合いながら論じている。論点は多岐にわたるが、終章に近づくにつれて、より本質的な問題が浮かび上がる。私が興味を感じた論点を少し挙げてみよう。アイドルなどの「二次元萌え」は、リアルな性愛を遠ざけ非婚化の原因になるという俗説はデータから否定される(p165~171)。バーチャルな恋愛はもともと女子の市場が圧倒的に多く、ヅカファン、ジャニオタ、BLファン、ビジュアル系バンドやJリーグの追っかけ、そしてコミケ参加も女子が多く、幕張メッセの頃は9割が女子だった。つまり、「オタク」は男子より女子の方が昔から多いのである。彼女たちはヘテロセクシュアルで、婚姻率も高いのではと上野は言う。上野によれば、萌え表象はいかなる社会も必要とする「文化消費」であり、婚姻率を下げたりはしない。それは風俗が婚姻率を下げないのと同じであり、江戸に遊郭が栄えたのは単身男子が多かったからであり、遊郭が単身男子を生み出したのではない。ましてBLにハマった女子がヘテロ性愛を拒否するなど、ありえない。美少年カップルは、受けと攻めがあるから、男装した異性愛者なのだ。ちなみに、以上は、評者のゼミ学生の「BLという消費」についての卒論の考察とも一致する。

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