あたしとあなた の感想
参照データ
タイトル | あたしとあなた |
発売日 | 2015-06-24 |
製作者 | 谷川 俊太郎 |
販売元 | ナナロク社 |
JANコード | 9784904292594 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 詩歌 » 詩集 |
購入者の感想
谷川俊太郎さんの詩集というと、私の中では『二十億光年の孤独』が強烈。
「万有引力とは 引き合う孤独の力である」という一節が、とても好きでした。
「孤独」を抱えた当時の谷川少年の詩には、自分以外の他人が出てこなかった(と記憶しています)が、
『あたしとあなた』にはタイトルからも分かるように、「あなた」がいます。だからこそ他人への「愛」に溢れた詩集であると感じました。
若いころの他人と繋がろうとしない「孤独」と比べて、繋がろうとして繋がることのできない「孤独」や、繋がった「あなた」を失って感じる「孤独」には、
強烈な寂しさはないけれど、どこか温かくてぼんやりとした哀しみや寂しさがあったり、はたまた「幸せ」があったりもします。
良い意味で、お年を召されたのだなぁと感じました。
ふっつり
ふっつり終わるのがいい
何でも
それが美しい
と あなたは言った
まだ
残雪が
溶けていない
道に
あたしは
しゃがみこんだ
こうして
言葉は
今を
過去へ
追いやってしまう
まるでドラマの一場面みたいで、とても気に入りました。
他にも、「どんどん」という詩は、初めて読んだとき泣いてしまったくらい素敵でした。
ただ一つ残念だったのが、表紙の青い部分が色落ちするということです。
デザイン担当の方がこだわっただけあってオシャレではありますが、読み終わって自分の手を見たとき、
手が青く汚れていてびっくりました。軽くこすっただけで簡単に青色が落ち、下の茶色が見えます。
本当に「デザインだけ」こだわったのですね。本当なら★3つですが、内容は素晴らしく谷川さんの
作品自体には大変満足しておりますので★5にします。
「万有引力とは 引き合う孤独の力である」という一節が、とても好きでした。
「孤独」を抱えた当時の谷川少年の詩には、自分以外の他人が出てこなかった(と記憶しています)が、
『あたしとあなた』にはタイトルからも分かるように、「あなた」がいます。だからこそ他人への「愛」に溢れた詩集であると感じました。
若いころの他人と繋がろうとしない「孤独」と比べて、繋がろうとして繋がることのできない「孤独」や、繋がった「あなた」を失って感じる「孤独」には、
強烈な寂しさはないけれど、どこか温かくてぼんやりとした哀しみや寂しさがあったり、はたまた「幸せ」があったりもします。
良い意味で、お年を召されたのだなぁと感じました。
ふっつり
ふっつり終わるのがいい
何でも
それが美しい
と あなたは言った
まだ
残雪が
溶けていない
道に
あたしは
しゃがみこんだ
こうして
言葉は
今を
過去へ
追いやってしまう
まるでドラマの一場面みたいで、とても気に入りました。
他にも、「どんどん」という詩は、初めて読んだとき泣いてしまったくらい素敵でした。
ただ一つ残念だったのが、表紙の青い部分が色落ちするということです。
デザイン担当の方がこだわっただけあってオシャレではありますが、読み終わって自分の手を見たとき、
手が青く汚れていてびっくりました。軽くこすっただけで簡単に青色が落ち、下の茶色が見えます。
本当に「デザインだけ」こだわったのですね。本当なら★3つですが、内容は素晴らしく谷川さんの
作品自体には大変満足しておりますので★5にします。