春画入門 (文春新書) の感想
参照データ
タイトル | 春画入門 (文春新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 車 浮代 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784166610440 |
カテゴリ | ジャンル別 » アート・建築・デザイン » 日本の伝統文化 » 浮世絵・絵巻物 |
購入者の感想
大英博物館の春画のカタログを購入して後に、
春画に関心を持っていました。
そして、著者はTV(勝谷誠彦氏の番組)で、
この本を使いながら、春画も含めた江戸文化や伝統を語っておりました。
即、この本を注文しました。
この本は、春画の入門的な概説書といえるでしょう。
特に、「歴史や伝統や文化」の中の春画を読み取ることができます。
春画について、
「生き生きと、そして堂々と性を謳歌している点ではないでしょうか。・・・生の喜びが漲っているからです。」と述べています。
春画は、絵師、彫師、摺師の職人による「技の合体の芸術」であることがわかりました。
例えば、陰毛をリアルに描写することなど、「生」を表現しているからです。
『逢見八景』の「水鏡に映る、女性器のアップ」(149頁)が気に入りました。
春画展が開催されたら、
この本を持参して、春画展に行ってみたいです。
春画に関心を持っていました。
そして、著者はTV(勝谷誠彦氏の番組)で、
この本を使いながら、春画も含めた江戸文化や伝統を語っておりました。
即、この本を注文しました。
この本は、春画の入門的な概説書といえるでしょう。
特に、「歴史や伝統や文化」の中の春画を読み取ることができます。
春画について、
「生き生きと、そして堂々と性を謳歌している点ではないでしょうか。・・・生の喜びが漲っているからです。」と述べています。
春画は、絵師、彫師、摺師の職人による「技の合体の芸術」であることがわかりました。
例えば、陰毛をリアルに描写することなど、「生」を表現しているからです。
『逢見八景』の「水鏡に映る、女性器のアップ」(149頁)が気に入りました。
春画展が開催されたら、
この本を持参して、春画展に行ってみたいです。
米LIFE誌の特集「この千年の間に偉大な業績をあげた世界の百人」(1999)に
選ばれたのは日本人ではただひとり、葛飾北斎である(86位)。
ダ・ビンチやエジソン、コロンブス、リンカーンなどと並んでいるのだからすごい。
その北斎も春画をいくつも描いている。この本にある「大開絵」を見ると、
そのなんともいえない表情やたたずまいはやはり神々しく美しい。
いままで春画というものは、黒ベタで秘部を隠したものしか見たことがなかった。
なにやら卑猥で汚いものという印象しかなかった。しかし、大英博物館のおかげで
日本でもやっと春画展を開催できることになったらしい。
当書で絵の全体を見ることができるようになって、やっと春画の美しさに触れる
ことができた気がする。アニメは日本発祥の文化であるといまいばっているが、
この春画も世界に誇れるクール・ジャパンの先駆けである。
もし江戸時代にタイムスリップできるとしたら、なにをやりたいか?
大抵の男性は吉原で花魁と遊びたいとか、根付などの骨董品を買いたいとか
言うらしいが、著者は浮世絵を買えとアドバイスする。
当時の浮世絵の売値は今の値段で400-1200円/枚。春画にしても5千-9千円/枚。
これが写楽だったらいま5千万円、北斎の「赤富士」だったら7千万円の価値がある。
浮世絵は消耗品だったからほとんど残っていないのである。
当書は春画に焦点をあてつつ、浮世絵の歴史や技法についても教えてくれる
入門書である。春画は全部で約3千点知られているが、そのうちの百点ほどが
描いた絵師についての解説とともに載っている。私はとくに歌川豊國に魅かれた。
元禄文化→享保の改革(吉宗)→田沼時代→寛政の改革(松平定信)
→家斉大御所時代→天保の改革(水野忠邦)といったふうに数十年ごとに景気の
いい時代と景気の悪い時代が交代する。景気のいい時代は贅沢、賄賂が横行し
華麗な文化が花開く。景気の悪い時代は緊縮財政、清廉潔白、質実剛健が主流と
選ばれたのは日本人ではただひとり、葛飾北斎である(86位)。
ダ・ビンチやエジソン、コロンブス、リンカーンなどと並んでいるのだからすごい。
その北斎も春画をいくつも描いている。この本にある「大開絵」を見ると、
そのなんともいえない表情やたたずまいはやはり神々しく美しい。
いままで春画というものは、黒ベタで秘部を隠したものしか見たことがなかった。
なにやら卑猥で汚いものという印象しかなかった。しかし、大英博物館のおかげで
日本でもやっと春画展を開催できることになったらしい。
当書で絵の全体を見ることができるようになって、やっと春画の美しさに触れる
ことができた気がする。アニメは日本発祥の文化であるといまいばっているが、
この春画も世界に誇れるクール・ジャパンの先駆けである。
もし江戸時代にタイムスリップできるとしたら、なにをやりたいか?
大抵の男性は吉原で花魁と遊びたいとか、根付などの骨董品を買いたいとか
言うらしいが、著者は浮世絵を買えとアドバイスする。
当時の浮世絵の売値は今の値段で400-1200円/枚。春画にしても5千-9千円/枚。
これが写楽だったらいま5千万円、北斎の「赤富士」だったら7千万円の価値がある。
浮世絵は消耗品だったからほとんど残っていないのである。
当書は春画に焦点をあてつつ、浮世絵の歴史や技法についても教えてくれる
入門書である。春画は全部で約3千点知られているが、そのうちの百点ほどが
描いた絵師についての解説とともに載っている。私はとくに歌川豊國に魅かれた。
元禄文化→享保の改革(吉宗)→田沼時代→寛政の改革(松平定信)
→家斉大御所時代→天保の改革(水野忠邦)といったふうに数十年ごとに景気の
いい時代と景気の悪い時代が交代する。景気のいい時代は贅沢、賄賂が横行し
華麗な文化が花開く。景気の悪い時代は緊縮財政、清廉潔白、質実剛健が主流と