雨月物語 (コミックストーリー わたしたちの古典) の感想

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参照データ

タイトル雨月物語 (コミックストーリー わたしたちの古典)
発売日販売日未定
製作者上田 秋成
販売元学校図書
JANコード9784762508530
カテゴリ古典 » 日本の古典 » 古代・中世文学 » その他の物語文学

購入者の感想

人気声優の古典・名作の朗読CD企画、「うずらっぱシリーズ」の幻の第1作。私はうずらっぱ創設時にどういったルートでか届いたメルマガで、販売を知りすぐに予約購入した。前回の発売時点では、うずらっぱサイト以外での購入は不可能で小部数販売だった為、長い間購入不可となっていたが、リクエストの声が高く、この度遂に、amazon他でのルートを含む再発売が決定した。

本作は石田彰氏が古典ホラーの傑作、上田秋成・作『雨月物語』の中の1篇である「菊花の約(ちぎり)」を朗読。
義兄弟の約(ちぎり)を結んだ左門と赤穴が再会の約束を守るために自らの命をも賭けるという「菊花の約」は、信義のためには死をも辞さないというテーマ。ホラーとしては、美しくも悲しい物語。
旅の途中で病に伏した見ず知らずの赤穴を、左門が看病し、やがて教養溢れる二人が、語り合い、義兄弟の契り(敢えて現代語でこう書く。)を結んでいく過程を想像しながら聴き、微笑ましく感じた。
同じ趣味(マンガや音楽CDの貸し借り、テレビの話題、恋の相談、勉強の教えあい)などを共有する
現代っ子の親友同士の無邪気な交流が思い浮かぶ。

しかし、再会の約束を交わし、ひとたび故郷に帰った赤穴は、政治的な抗争に巻き込まれ、縦にも横にも動けない程に追い詰められる。
最終的に、大切な親友左門との再会を果たすために赤穴が取った手段に、聴く側の涙が止まらず。

そしてその悲しみの果てに、左門の取った行動にまた、涙を押さえられず。エピローグはただただ涙。

以前から、アニメ声優として活躍する石田彰氏の流麗な音楽の旋律にも似た発音・言語の運びを、
「この人は演技者として朗読にも向いているんじゃないか」とずっと考えていた。
私の知っている限り、その後、朗読ではアニメイト限定品の「ふしぎ工房シリーズ」で(初めて?)一人での朗読CDを出し、その作品を聞いたが、集団自殺という深刻なテーマを、感性の鋭さ、表現力、説得力を感じさせつつ読み上げ、その素晴らしさに涙した。

今回「菊花の約」での石田彰氏は従来の作品よりも骨太の声と抑えた演技で、本作品を格調高く読み上げている。

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学校図書から発売された上田 秋成の雨月物語 (コミックストーリー わたしたちの古典)(JAN:9784762508530)の感想と評価
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