MP3CD-ROM 英検1級英単語大特訓 の感想

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この本は、10000語レベルスーパーボキャビル(旧版)と編集コンセプトが近い感じがした。章立ての順序こそ変わるが、はじめに語彙力テストでカマシをいれてから、膨大なデータを抽象語のシソーラス、テーマ別のキーワード・コロケーション、覚えるべき句動詞と分類して提示するパターンが同じだ。10000語レベルスーパーボキャビル(旧版)が英検1級の語彙問題対策に好評だったことから考えてみると単語レベルの守備範囲が概ね同じなら似たような本になるのも当然なのかもしれない。抽象語はなるべくシソーラス的にまとめて覚えたほうがいいし、レベル別に階層的にグループ分けしてくれるうえ結びつきやすいコロケーションを提示してくれるのでひと通り覚えてしまいたいなら便利だ。また、テーマ別キーワード・コロケーションについてもいろいろな表現が盛りだくさんなので覚えておきたい表現を抜き出して覚えてしまうといいだろう。但し、植田一三シリーズなので細かいところの作り込みは相変わらず雑だったりする。例えば、各語に発音記号やアクセントの表記が無いのも共通(発音記号はフォニックスの知識で各自補えばほぼ事足りるのでまだいいですが、アクセントについてはAltGrキーを利用して表記すれば容易に提示することができるわけなのになんでそれを怠るのか不思議でならないです)だったりするし、抽象語の形容詞と動詞には(名詞はなし)各テーマ毎にDUOっぽい例文があるのが面白いが見出し語毎に例文がついているわけではないので単語毎に例文を参照することはできない。英検1級を受ける上で単語を仕込んでいきたいのならば、やはりオーソドックスに見出し語毎に発音記号と例文が載っているパス単1級を中核にしたほうが無難だろう。但し、パス単だけで難し目の語をゴリゴリ暗記していくのは相当な苦行なので、暗記の補助のための副読本として使用するには本書は使いやすいとは思う。

追記：索引がついていませんでした。単語集で索引なしはさすがにマズいですね。未完成のまま出版を急がずに丁寧に完成度を高めてから満を持して重厚な1冊を出してほしかったです。