D05 地球の歩き方 広州 アモイ 桂林 2015~2016 (地球の歩き方 D 5) の感想

※サンプル画像 クリックで拡大します

本書の範囲なのですが、香港・マカオに関するガイドブックは多いのですが、類書がほとんどありません。確かに広州は観光に訪れる人はさほど多くはありませんが､その中では本書の出版は評価できます｡広い意味での広州一帯を網羅しているガイドブックの中で一番信頼できる内容だと思っています。

一般的なツアーならここまで広い範囲を掲載する必要は無いかもしれませんが、少しユニークなルートを通るツアーや、個人旅行客や自由時間の行動を考えますと、「地球の歩き方」の出番になります。ローカルエリアは、独壇場だと思っています。

実際､本書を片手に観光地を廻るには、オールカラーで上質紙を使用していることもあり､行かないエリアも網羅しているので少し重いことでしょう。行く前に現地の歴史や土地の意味合いを知っておくことで深まりがまた違うと思っています。

96ページの【広東省】の「開平楼閣と村落」を訪れたことがありますので、懐かしく読みました。本書は旅行の手引ではありますが､読み物としてもしっかりと書かれており､読み応えがありました｡写真も豊富ですし、世界遺産でもある立園や自力村は一見の価値があります。ここに住んだ人たちの苦労が偲ばれる建造物で、「盗賊が猛威をふるったため、鉄製の門や窓などを多用し非常に強固で籠城に適した造りとなっている」の記載通りでした。

また、新婚カップルに人気のある広州市にある沙面などの有名な観光地も丁寧に写真入りで掲載してありました｡戦前租界であったこともあり、中国の街並みとは違う世界が広がっていました。
広州で一番古い仏塔の六榕寺や52ページ掲載の陳氏書院は確かに見所だと思いました。現在は、広東民間工芸博物館になっているわけですが、館内の美術工芸品は素晴らしい水準のものだと思いました。
珠江ナイトボートの夜景も必見です。乗り場の港が沢山ありますし、街中から乗れますので、夜の観光としては打ってつけです。旅行代理店のオプショナルツアーを使うより、個人で移動すればほぼ半額で乗れますので。