川端康成随筆集 (岩波文庫) の感想

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参照データ

タイトル川端康成随筆集 (岩波文庫)
発売日2015-08-20
製作者川西 政明
販売元岩波書店
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究 » 日本文学研究

購入者の感想

 いや、つまらないですねえ。小説を書かせたら天才的にうまいのに、随筆になるとどうしてこうもつまらないんでしょう。まあ、ちょっと引用しますから、読んでみてください。

 「これを書く机は浅間山に向いている。たけの高い雑木の群れを、浅間に目のゆくところだけ低く伐ってあるので、浅間は木々の梢の半円のなかに望める。今日はその梢が風に揺れてざわめいている。しかし浅間山の白雲はさっきから動かないようだ。その雲は浅間にかかっているというより、山向こうにあると言うのか、小浅間と浅間とのあいだの窪みに白く、浅間のいただきを避けて、山の右肩下にややひろがっているが、山の線は少しもかくしていない。いただきの火口の煙は雲とまったく同じ色に白い。そして向かって右に垂れ這っている。風に吹かれてだけれども、その白い煙も動いているようには見えない。午後三時過ぎの浅間山は、私の机からは今日陰だが、その日その日の空模様による夕山の刻々の色を見せる時間が近い。」(「秋風高原」)

 どうです?人によっては、これを抑制のきいたリアリズムの名文と感じる人もいるかもしれません。だけど私には味もそっけもない文章にしか思えない。ふつうの人なら「あざやかな」とか「ごつごつとした」とかいう感覚的な形容詞を使いますが、そういう言葉は一切ありません。その結果、目に見えたことをだらだらと書き連ねるばかりで、何の感慨もない文章になってしまっている。

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