望む人間関係の引き寄せ方～他人のことで、もう一生悩まない！～ の感想

　本当にヘビーな悩みを持っている人は著者のターゲッティングの対象ではないでしょう。この著者に相談して解決するような悩み事なんてたいした悩みではないという事です。どんな辛いことがあっても「いい気分の選択・物事の良い面をみる」と引き寄せ本を約３年実践?しただけのカリスマ著者がやさしくアドバイスしてくれると思います。稼げるうちに稼ぐ（本やメルマガ、ワークショップ）という著者や周りの人達の思惑が露骨に感じられるようになってきました。著者達が荒稼ぎ出来ているのも「引き寄せ」というより「マーケティング戦略」が成功したのだと思います。

作者側が作為的に選んだのか、たまたまそういう質問しか届かなかったのか不明だが、切羽詰まってるわけではなさそうな甘い内容の質問にしか回答されていない。

例えば家族の質問。
「シンママ家庭で育った」「離婚してシングルになった親の恋人(もしくは再婚相手)と合わない」「親に虐待されて育った」「父親による母親へのDVを見ながら育った」「連れ子で、実子である兄弟と差別されて育った」というありがちな質問が一切ない。
『崩壊家庭で育った』という質問があるにはあるが、どの程度崩壊しているかが質問から読み取れない。

「テレビは見ない(というか、ない)」「不快なニュースはシャットアウトしている」と公言している作者なので、そういった最近の家庭事情を知らない可能性もあるが……それにしても回答している質問の内容が甘すぎる。

作者が回答しやすい質問だけを選び、回答し辛い質問はスルーしたのでは？と勘繰ってしまう内容。

人間関係に深く傷ついている人は、書店で内容を確認してから購入して欲しい。
傷が悪化する可能性もある。

追記：著者の他の書籍、ブログをご存じない方は、著者のブログを最初から読むか、初期の３冊を読んである程度引き寄せを実践してからこの本を手に取ることをオススメします。著者の他の書籍やブログを全く知らない方、もしくは知ってから日が浅い方がいきなりこの本を読んでしまうと、「悲惨な現実を引き寄せてしまったのは自分の自業自得」とより自己否定を深めてしまう可能性があります。著者自身が引き寄せに試行錯誤している時期の著書の方が、初心者は著者が伝えたい内容を落とし込みやすいと思います。