P&Gウェイ: 世界最大の消費財メーカーP&Gのブランディングの軌跡 の感想

200年近くも繁栄し続けるこの会社を支えているものは何か、その秘密が創業時からの歴史とともに綴られていました。そして「P&G流ブランディング」のエッセンスが、ロウソクと石鹸で起業した当時から現在に至るまで余すところなく語られていました。一番印象に残った言葉は「勝利への情熱」です。ありふれた言葉ですが、結局この「勝利への情熱」をどれほど強く抱き続けられるかが「勝負の分かれ目」ではないかという印象を持ちました。実に多くの事例が紹介されており、普通の企業ならあっさり諦めてしまいそうな状況に、いかに「勝利への情熱」を発揮して乗り切り、逆転の大成功に導いたかが詳しく書かれています。これぞまさしく実践的マーケティングの教科書ではないでしょうか。マーケティング、ブランディングのみならず経営に携わる人の必帯の一冊だと思います。また、エピローグの「ブランド構築の原則」は嬉しい付録でした。このページだけは切り離して常に持ち歩こうと思います。