パイプのけむり選集 食 (小学館文庫) の感想
参照データ
タイトル | パイプのけむり選集 食 (小学館文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 團 伊玖磨 |
販売元 | 小学館 |
JANコード | 9784094083903 |
カテゴリ | 文学・評論 » エッセー・随筆 » 著者別 » た行の著者 |
購入者の感想
2001年5月17日という日は、團伊玖磨が亡くなった日で、忘れようとしても忘れる事の出来ない日です。
しかも悔しいことに、親善中国旅行の途中に、蘇州で心不全のためといいますから、返す返すも残念でしかたありません。
私は、エッセイストとしてより作曲家としての彼を先に知り、好んでいました。オペラや交響曲や管弦楽の作品はそれほどではありませんが、室内楽曲の中で、フルート三重奏曲やピアノ組曲「3つのノヴェレッテ」とかフルートとピアノのためのソナタ、歌曲では「ジャン・コクトーに依る八つの詩(堀口大學訳)」などが特にお気に入りでした。
小さい頃に見た何かの雑誌のグラビアに、八丈島のお住まいでパイプを燻らしてニコニコ顔の彼が、自家栽培のバナナを背景に従えておられる姿にひどく感動して、バナナ好きの私は、将来きっとあの島に住むんだと決心したことを覚えています。
そののち何年もしてから、偶然に彼のエッセイを読むことになって、一遍に好きになってしまいました。
そういえば、私の好きな作曲家は、黛敏郎も林光も高橋悠治も武満徹も、皆すべて文章が達者なのは単に偶然でしょうか?
40歳から77歳まで37年間に及んで書き継がれて来た中から、この本は特に食に関するテーマで編集されていますが、その食いしん坊ぶり・健啖家風情が見事に鮮やかに映し出されていて、往年を忍ばせます。
しかも悔しいことに、親善中国旅行の途中に、蘇州で心不全のためといいますから、返す返すも残念でしかたありません。
私は、エッセイストとしてより作曲家としての彼を先に知り、好んでいました。オペラや交響曲や管弦楽の作品はそれほどではありませんが、室内楽曲の中で、フルート三重奏曲やピアノ組曲「3つのノヴェレッテ」とかフルートとピアノのためのソナタ、歌曲では「ジャン・コクトーに依る八つの詩(堀口大學訳)」などが特にお気に入りでした。
小さい頃に見た何かの雑誌のグラビアに、八丈島のお住まいでパイプを燻らしてニコニコ顔の彼が、自家栽培のバナナを背景に従えておられる姿にひどく感動して、バナナ好きの私は、将来きっとあの島に住むんだと決心したことを覚えています。
そののち何年もしてから、偶然に彼のエッセイを読むことになって、一遍に好きになってしまいました。
そういえば、私の好きな作曲家は、黛敏郎も林光も高橋悠治も武満徹も、皆すべて文章が達者なのは単に偶然でしょうか?
40歳から77歳まで37年間に及んで書き継がれて来た中から、この本は特に食に関するテーマで編集されていますが、その食いしん坊ぶり・健啖家風情が見事に鮮やかに映し出されていて、往年を忍ばせます。