未来のための江戸学 (小学館101新書 52) の感想
参照データ
タイトル | 未来のための江戸学 (小学館101新書 52) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 田中 優子 |
販売元 | 小学館 |
JANコード | 9784098250523 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 |
購入者の感想
現代はさまざまな問題を抱えています。
貧困の問題、環境問題…
そして、政治家の問題…とにかく山積みです。
もしかしたらその答えは「江戸時代」という
時代にあるかもしれない!?というのがこの本のテーマです。
その大きいところを占めるのは
やはり誰しもが望むであろう「幸せ」ではないでしょうか。
ただし、ここでの幸せの意味合いは
現代のそれとはまったく異なります。
だけれども、よくよく深く考えて見ますと
幸せの本当の意味合いは「江戸時代の考え方」に
あるように読み終えたときに感じました。
(もちろん、物質的な充足も大事ですが!!)
全体的には難易度は高いと思います。
だけれども、用語がやたら、というわけではないので
読みづらさは感じませんでした。
貧困の問題、環境問題…
そして、政治家の問題…とにかく山積みです。
もしかしたらその答えは「江戸時代」という
時代にあるかもしれない!?というのがこの本のテーマです。
その大きいところを占めるのは
やはり誰しもが望むであろう「幸せ」ではないでしょうか。
ただし、ここでの幸せの意味合いは
現代のそれとはまったく異なります。
だけれども、よくよく深く考えて見ますと
幸せの本当の意味合いは「江戸時代の考え方」に
あるように読み終えたときに感じました。
(もちろん、物質的な充足も大事ですが!!)
全体的には難易度は高いと思います。
だけれども、用語がやたら、というわけではないので
読みづらさは感じませんでした。
まず、「戦後民主主義」派にあった、「江戸時代=封建的・反動的・野蛮→明治維新=歪みつつも近代的変革」というような図式を批判する視点を提示していることの意義が大きいと思います。しかも、この書はエッセイ集です。だからこそ、著者の軽やかでありつつ、深く洞察しようとする姿勢が滲みでているような感じがしました。
田中氏の専門は文学ですが、歴史学・社会科学の狭いアカデミズムを簡単に乗り越えて、現代から江戸時代を照射してくれます。それが、とても小気味よく感じるのは、マルクス主義を下敷きにした進歩史観とは異なり、私たちの直面する現実(成長の限界、効率主義の限界など)から課題をくみ取って考えられているからではないかと思われます。
私的には、本書の主題とはずれていると言えますが、「戦後民主主義」が嫌ったムラ社会的な人間・社会関係の側面についても、考えてみたくなりました。
田中氏の専門は文学ですが、歴史学・社会科学の狭いアカデミズムを簡単に乗り越えて、現代から江戸時代を照射してくれます。それが、とても小気味よく感じるのは、マルクス主義を下敷きにした進歩史観とは異なり、私たちの直面する現実(成長の限界、効率主義の限界など)から課題をくみ取って考えられているからではないかと思われます。
私的には、本書の主題とはずれていると言えますが、「戦後民主主義」が嫌ったムラ社会的な人間・社会関係の側面についても、考えてみたくなりました。