「くりかえし」を楽しむ台所しごと の感想

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私は72歳ですがいい本だなあと思いました。家族の方の為に作られた献立は皆美味しくてしかも誰でも作れるもの。私も遅ればせながら今日から是非ともまねをさせていただきます。田中さんありがとう‼

タイトルに惹かれ購入。著者のことは知らず、生活系雑誌のスタイリストさんの著書だと勝手に思っていました。
プロフィールでは、22歳の長男を筆頭に３人のお子さんを育ててきた主婦とのこと。
ということは、主婦暦20年を超える方な訳ですね。私にとっては大先輩です。

ところが、読み進めてみると、手持ちで一番古い鍋がルクルーゼで今年で10年選手とあり、ん？となりました。
ちなみに我が家にあるルクルーゼは14年、ホームセンターで買ったノーブランドのステンレスの鍋は15年選手です。
実家の母にいたっては、30年以上前のノーブランドのアルミ鍋やタッパーウェアなども未だに使っています。
引き続き紹介される愛用の道具は有次の包丁や鍋、野田琺瑯の保存容器や照宝の蒸篭など。
勿論それらは老舗メーカーの「良い道具」なのですが、なんていうか「王道」「ブランド」「おそろアイテム」
ここ１０年程で、天然生活や雅姫さん、伊藤まさこさん、渡辺有子さんらの著書でそれらが紹介され、憧れて買い求めた方は私を含めてすごく多いと思います。

恐らく著者もそういった生活系のフォロワーの1人なのでしょうね。正直オリジナリティは感じられません。
それが悪い訳じゃないけれど、主婦暦20年を超える方なのに10年より前の姿があまり見えないように感じました。

そして台所しごとに関しては、常備菜を作る（ひじき煮、ごぼうのきんぴら等）、料理のリメイク（肉じゃが→カレー、ポテトサラダ→コロッケ）、お茶の淹れ方、だしのとり方、コンロ周りをまめに拭く、排水溝をハイターで漂白等々、ごくごく普通のことが多く、残念ながら目新しく参考になることはあまりありませんでした。

ごくごく普通のことが簡単な訳ではありません。
３人のお子さんを育てながら、丁寧な暮らしをされていることは尊敬します。
ただ、書籍としては買うほどでもなかったかなあ。この手の丁寧な暮らしぶりは、ブログやインスタグラムでいくらでも見れますから。
著者もブログをされているそうなので、ブログのファンの方向けかな。