第七官界彷徨・琉璃玉の耳輪 他四篇 (岩波文庫) の感想

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参照データ

タイトル第七官界彷徨・琉璃玉の耳輪 他四篇 (岩波文庫)
発売日販売日未定
製作者尾崎 翠
販売元岩波書店
JANコード9784003119617
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者

購入者の感想

 私がこの少し変わったタイトルの「第七官界彷徨」という小説を知ったのは、紀田順一郎さんの「現代人の読書術」(1972年 毎日新聞社)
 に収録されていたブック・リストによってです。そのブック・リストには学藝書林の本が紹介されていました。
 調べてみますと、、全集・現代文学の発見の第6巻に収録されていました。話は少し横道にそれますが、この全集、当時としては、
 相当ぶっ飛んだ企画で、従来の文学全集には収録されないような作品が、かなり収録されていました
 ・・・それで本作も収録されたんでしょうが・・・・・
 私は、本作を現代文学の発見で読んだのか、その後に出た薔薇十字社の「アップルパイの午後」・・・きれいな装丁の本でした・・・
 で読んだのか、記憶は定かではないんですが・・・・・
 本作の主人公は、赤い縮れ毛の髪の少女、小野町子、人間の第七官に響くような詩を書こうとしていますが
 ・・・この第七官(感)という概念がよくわからないんですが・・・・
 現在は、北向きの女中部屋に住み込んで、兄たちの家事手伝いをしています。
 他の住人は、、兄の一助(精神科医)、次兄の二助(部屋の中で植物と肥料の関係を調べている)、そして、従妹の三五郎(音大受験生)、
 そして、この少し変わった住人達との日常生活、交友関係、恋愛が描かれています。その他の登場人物は、柳浩六、幸田当八、
 土田九作 などすべて漢数字が入っています・・・何か意味があるのかな??・・・
 恋愛と言っても現代のような直截的なものではなく、プラトニックなおっとりしたもので、二助などはその対象が人間ではなく、植物!!
 この小説の魅力を、言葉で表すと非常に難しいのですが、自信がありそで、なさそうな、そんな少女の感覚、
 ある種の少女マンガのような、そんな感性の少女、女性が見事に描かれています・・・相当時代を先取りしていますね!!!・・・・
 なお、本文庫には、その他、歩行、こおろぎ嬢、地下室アントンの一夜、アップルパイの午後・・・小野町子関連の作品、

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