高校生のための論理思考トレーニング (ちくま新書) の感想

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タイトル高校生のための論理思考トレーニング (ちくま新書)
発売日販売日未定
製作者横山 雅彦
販売元筑摩書房
JANコード9784480063052
カテゴリ人文・思想 » 言語学 » 日本語・国語学 » 日本語研究

購入者の感想

論理とは英語のことだ、という内容の本。ここで言う「論理」とは、いわゆるロジカルリーディングとか論理的に話しましょう、とか言うときの「論理」。論理学のことではないので、排中律とか対偶とかいうような用語は出てこない。

論理とは英語という言語(の運用習慣)に染みついているもので、日本語には本質的にはなじまない。しかし、翻訳文化の発達した日本では、日本語にある程度の論理性を取り込まざるをえなかった。それは、日本語(日本文化)を破壊するものでももあった。そして…、

以下、内容紹介(要約)。

英語では常に、明確に主張を述べなければならない。なるべく言わないで察してもらおうとする日本語とは根本的に違う。日本では、配られたプリントが足りないときに「足りません」と言うと、もう一枚もらえる。これが日本語の(察するという)心。英語では、足りないではなく、「もう一枚ください」と言わなければならない。これが英語の(ロジックという)心。

英語によるコミュニケーションは議論(ディベート)というかたちで行われる。要求なり判断なりを常に明確に主張(クレーム)しなければならず。クレームには論証責任がともなう。論証はデータとワラント(そのデータを用いる根拠)から成り立つ。

例:「UFOは実在する」 クレーム
  「イチローが見たと言っている」 データ
  「イチローは正直だ」 ワラント

対話相手は、データかワラントに対して反論しなければいけない。これは、「UFOは実在しない」とクレームに攻撃すると水掛け論になってしまうので、「イチローが見た」とか「イチローは正直だ」とかの根拠のほうを崩しにいかないと議論にならない、ということ。

論文は一人ディベートだから、クレーム・データ・ワラントのかたまりで段落をつくっている。そして、どのセンテンスが、クレームであるかは形式的に見つけ出すことができる。1、相対的形容詞を含むか、助動詞(述語動詞に対して、話し手が判断などをくわえる)があるか、主観的な動詞がある。2必ず現在形である。3、従属節や副詞句でない部分(スケルトン)に論証責任がある(1、および2のようになっている)。

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