愛と情熱の日本酒 魂をゆさぶる造り酒屋たち (ちくま文庫) の感想

タイトルからして日本酒に興味のない人は購入しない本だと思いますが、「特定名称酒の違い。日本酒の造り方。アル添、衰退、地酒ブームといった日本酒の歩み」程度の知識はあったほうが、感情移入できていいと思います。
単行本が平成17年刊とのことですが、時間経過による事実の訂正がある場合は修正されるなど平成23年版として読むことができるようになっています。

描かれているのは、日本酒を題材とした造り手の生き様です。
人物に迫ることで日本酒を味覚以外で楽しめる内容となっています。
また、日本酒造りに携わっていない私のような者でも、「仕事に取り組む姿勢」、「職業人としていかにあるべきか」といった視点で考えさせられる部分が多々あります。

日本酒好きであれば十分ハマると思います。
ただし、ここに掲載されている日本酒だけが特別な存在ではないと思いますので、ここに掲載されなかった素晴らしい造り手にも敬意を表すとともに、続編も期待しつつ、あえて星４つとさせてもらいます。