対談集 岡本太郎発言! の感想

なにしろ対談の相手とテーマがすごい。
様々なテーマについて、その道の個性的な一流と話している。
全部挙げるとキリがないので特に興味深かったものを挙げてみると・・・
■「現代の前衛とは何か」寺山修司・金子兜太
寺山修司との熱い議論。前衛とはなにか、前衛の意義は？
■「ピカソ対談」池田満寿夫
ピカソについて画家、人間と多面的に話す。
■「父子対談」岡本一平
パリでの生活や母かの子のこと。
■「今日の芸術」土門拳
主に写真について。土門拳が言い負かされている。
■「縄文の文化こそ、日本人の心のふるさとだ」梅原猛、小松左京
祭りについての話が面白い。
■「動物より人間のほうがつきあいにくい」畑正憲
「動物になれない」と悩むムツゴロウさんと、「自分は人間じゃない」という太郎さんの開き直り。
■「独身は不便でショ？」「猛烈にいいよ、キミィ」野坂昭如、青島幸男
月に何回ぐらい女をお抱きになりますか？（野坂）週一かな。仕事が忙しいから（岡本）このとき55歳。
「職業は人間だ」といった岡本太郎は、どんな専門外の分野でも臆せず、全人間的に発言した。
その様子がよくわかる本だと思う。
ただし、有名人ばかりだからといって、太郎を知らないとわかりにくいと思う。
しかし、太郎の業績を理解している「太郎好き」の人にはぜひ読んで欲しい。