凱旋門賞に挑んだ日本の名馬たち 誰も書かなかった名勝負の舞台裏 の感想

凱旋門賞の入門書としてはまとまっているので良いと思います。
自分は筆者、登場する馬達、関係者のコアなファンではないのでこの☆の数になりました。
エルコンドルパサー以来、欠かさず現地に同行してきた筆者の著作と期待して読むといささか内容が薄いかな…と。
騎手との会話内容など公開すると問題のある内容を含んだりもするのでしょうけど、
それだけ一緒にいたならあの事やあの事ももう少し掘り下げてくれてもいいのになぁと思う事もしばしば。
巻末の武豊騎手のインタビューはとても良かったです。

競走馬や、ジョッキーや調教師など関係者たちの物語が
好きな競馬ファンにとっては、たまらない一冊。

キズナ、オルフェーブルといった、
近年凱旋門賞に挑戦した馬だけではなく、

スピードシンボリ、メジロムサシなど
初期に凱旋門賞に挑戦した馬たちも取り上げており、
オールド競馬ファンにとっても、楽しめる内容である。

・物事がすべて順調に進んでいたと思われた
　エルコンドルパサーに起きたハプニング

・メイショウサムソンの遠征時に経験した
　海外遠征のむずかしさ

そして、
・日本競馬史上最強馬ディープインパクトの敗戦
　ディープについて漏らした、武豊ジョッキーの一言

競馬サークルの中にいた人にしか知らない内容が満載で、
一競馬ファンとして、楽しんで読むことができた。

また、
「近い将来、日本馬が凱旋門賞を勝てる」と、
期待が持てる結末にもなっている。