トポロシャドゥの喪失証明―ソウルドロップ彷徨録 (ノン・ノベル 841) の感想
参照データ
タイトル | トポロシャドゥの喪失証明―ソウルドロップ彷徨録 (ノン・ノベル 841) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 上遠野 浩平 |
販売元 | 祥伝社 |
JANコード | 9784396208417 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
今回は、高等数学に基づいて造られた芸術作品、トポロスに刻まれた予告状をめぐる物語。 サーカム上層部の意向に沿わない行動をとったと判断された伊佐と、サーカム上層部の命令を重視する千条との闘いは注目です。 今回のキーパーソン、波多野ステラと諸三谷吉郎も、味のあるキャラクターで良い。 「いい男じゃない?俊一さんって」と言って奈緒瀬をからかう強者、ステラ。病気の妹のために、どこか間違った頑張り方をしてしまった吉郎。 これは、大切なものは何なのか考えすぎてしまった人、大切なもののためにどう頑張ればいいのかわからなくなってしまった人、わからなくても突き進もうとする人の話。 間違ってはいたけど頑張り続けた吉郎のラストはどこか切なく、でも共感出来て… 頑張ることは時に辛いことだけど、でも、頑張りたいことが一つもないというのは、すごく寂しいことなのかもしれないと思わせられた作品です。