Forever Changes -Hq/Ltd- の感想
参照データ
タイトル | Forever Changes -Hq/Ltd- |
発売日 | 2014-12-02 |
アーティスト | Love |
販売元 | Mobile Fidelity Koch |
JANコード | 0821797213165 |
カテゴリ | » ミュージック » ジャンル別 » ロック |
購入者の感想
アーサー・リーって本当に不思議な人だと思います。この当時の黒人にしてはブルーズ色は希薄でした。ラブの前身バンドでは自身のルーツに根ざした音楽をやっていた事もあるようですが、デビューアルバムはバーズ風ガレージパンクといった趣きでした。唯一セカンド、「ダ・カーポ」のLP時代でのB面全てを費やしたインプロヴィゼイションに黒人らしさを感じる事はできます。同期でロス出身の白人バンド、ドアーズでさえブルーズが根底に流れていた事を考えると、このような作品が生まれたのは、ギターのブライアンマクリーンの存在があったとは言え、あの時代がなし得た奇跡でしょう。10はボ・ディドリービートが出てきたり、ラップ調ではありますが曲全体を支配する要素でもなく一筋縄ではいかない曲。リーはジミヘンとも友人関係にあったらしく、確かにブルーズの奇形とも言えるジミヘンにも共通するところがあると思います。リー作、マクリーン作どれもが凝った曲構成やマイナー調的な展開など、何の情報もなしにこのアルバムを聴くとイギリスのバンドのようにも聴こえそうです。ボーナス13だけはポップな良質のソフトロックといった曲でこれがはずされたのも分かるような気がします。冒頭「アローンアゲインオア」(ダムドがカヴァー。先日の来日公演でもやってくれました)から、最後まで名曲群を完璧な演奏、アレンジ(ホーン、ストリングスアレンジも最高)で聴くことができます。3,4ではバーズやママス&パパスなどで活躍した名セッションドラマー、ハルブレインが参加しています。