製薬企業クライシス ―生き残りをかけた成長戦略― の感想

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タイトル製薬企業クライシス ―生き残りをかけた成長戦略―
発売日販売日未定
製作者宮田 俊男
販売元エルゼビア・ジャパン
JANコード9784860344184
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購入者の感想

いわゆるA-medができるにあたり、その内部の人間が日本の医療界、製薬企業に変革を促すという主旨のようだ。

しかし、現時点で既に内容は陳腐化していると言わざるを得ない。
特にこの本がダメなところ、著者および厚労省が恥ずべきものと断定できることは、臨床研究中核病院の法制化が決まり、従来の早期探索型病院がまずは臨床研究中核病院として移行し、特に東大などが日本の臨床研究のモデルとして引っ張っていくことを期待するというもの。

東大がモデルケースだと?
この本のインタビューが14年の4月というのがあちこちに書かれているが、その前後にSIGN研究の概要、不正問題の発覚など、東大が日本の厚労省の支援の金で臨床研究体制を整備する中で、一体、何をしてきたかを脇におきすぎ。
だいたい、東大は他大学の創薬開発を支援はまったくというほどしておらず、早期探索型病院としての責務を果たしていないというのも既に公知の事実ではないか。

厚労省が、自分たちのミスを反省しないまま、製薬企業や大学病院などの他者へは厳しい態度というのはもはやお笑いレベルだ。

【必読の一冊】
『製薬企業クライシス――生き残りをかけた成長戦略』(宮田敏男著、エルゼビア・ジャパン)は、医薬品業界に身を置く人間にとって必読の一冊である。

【製薬企業幹部への提言】
先ず、製薬企業の経営幹部への提言を見てみよう。
●日本で国民皆保険制度が始まって約50年。国民は世界でも類を見ない恩恵、安価な医療費、フリーアクセスなどを受けてきたわけであるが、一方で製薬企業も安定した境遇に甘んじてきた。しかし急激な人口減少や、世界でも突出した高齢化率の伸び、財源の不足などにより、今大きなパラダイムシフトの時期に差し掛かっている。
●今後10年後に内資系の製薬企業は2〜3社に集約されるかもしれませんし、逆にそうでもしないと、巨大化したメガファーマとグローバル市場で渡り合うのは難しいということかもしれませんね。ただ、重要なのは革新的な新薬を創出し続けるための基盤を国内に整えておくことです。経営トップも、これまで以上にアカデミアとの連携に注力すべきですし、私はそれを実現できるプラットフォームを整備する必要があると思います。
●日本の製薬企業はどのように生き残りを図っていくのか? 降圧薬や高脂血症、糖尿病などの領域はもはやレッド・オーシャンと化し、急速にGEに置き換わっていくことが予想される。このため、アンメット・メディカル・ニーズ領域における真の意味での「革新的新薬」や、超高齢化で大問題になっている認知症の早期診断後の早期治療薬などにシフトしていくよりないだろう。
●日本の製薬企業が生き残るためには、以下のような取り組みを実施していくことが必要ではないか。
(1)内資系製薬企業の統合による世界の上位トップ5〜10入り
(2)アカデミア(法的な臨床研究中核病院を含む)、PMDA、AMEDを含めたオープンイノベーション
(3)政府の動きとのタイムリーな連動
(4)区や市、県など自治体との協調
(5)日本と海外の同時開発、同時マーケティング
(6)外資系の日本拠点をアジアの拠点にアピールせよ
(7)国家戦略特区を活用せよ

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