ショスタコーヴィチの証言 (中公文庫) の感想
参照データ
タイトル | ショスタコーヴィチの証言 (中公文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ソロモン ヴォルコフ |
販売元 | 中央公論新社 |
JANコード | 9784122038523 |
カテゴリ | エンターテイメント » 音楽 » クラシック » 19世紀以後 |
購入者の感想
ショスタコーヴィチの死後、この本が出たことによって、彼に対する見方が随分と変わったという。権力とどう付き合ったか、そして曲にどんな意味が秘められていたのか、実に興味深い内容であることには間違いない。
ただし、このヴォルコフの証言、ショスタコーヴィチの遺族は認めなかった(無論彼らもソ連体制下にあったわけだが)、またヴォルコフがこれをアメリカで発表したこともなんらかの政治的な意図があったと考えられる点などから、全てがショスタコーヴィチの発言であるということは断定できない。贋作であるという説もあり、論争になったが、現時点では「全てが正しい訳ではないが、嘘八百というわけでもない」というのが学界の見方だ。
そんなわけで、全てを鵜呑みにしないで読んでほしい本であるということは言える。むしろ、物語やシミュレーション、推理の本であると考えてもいいかもしれない。そう読んでいるうちはそれほど害はないだろう。実はなかなか読ませるというところが強みだったりする。
ただし、このヴォルコフの証言、ショスタコーヴィチの遺族は認めなかった(無論彼らもソ連体制下にあったわけだが)、またヴォルコフがこれをアメリカで発表したこともなんらかの政治的な意図があったと考えられる点などから、全てがショスタコーヴィチの発言であるということは断定できない。贋作であるという説もあり、論争になったが、現時点では「全てが正しい訳ではないが、嘘八百というわけでもない」というのが学界の見方だ。
そんなわけで、全てを鵜呑みにしないで読んでほしい本であるということは言える。むしろ、物語やシミュレーション、推理の本であると考えてもいいかもしれない。そう読んでいるうちはそれほど害はないだろう。実はなかなか読ませるというところが強みだったりする。