あのころはフリードリヒがいた (岩波少年文庫 (520)) の感想

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参照データ

タイトルあのころはフリードリヒがいた (岩波少年文庫 (520))
発売日販売日未定
製作者ハンス・ペーター・リヒター
販売元岩波書店
JANコード9784001145205
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » ドイツ文学

購入者の感想

ナチスによって急速にユダヤ人迫害に傾斜していったドイツの日常が、
ぼく(ドイツ少年)と、幼馴染で家族ぐるみの友達のフリードリヒ
(ユダヤ少年)との交流を軸に描いています。
二人が生まれた頃~青年期までの成長の時系列で編まれた短編集で、
それは同時にドイツの社会状況の変動の時系列でもあります。
この本を知ったのは、中学国語の教科書や国語問題集で、この作品の
中の短編(「ベンチ」や「じゃがいもパンケーキ」他多数)を読んだ
ことからでした。当時はナチスやユダヤ人迫害の知識が少なかった
ものの、どの短編も妙に印象に残る興味を惹く話で、問題集を解き
ながら「あ、コレ、以前に読んだ話の続きか!」と発見して喜んだ
のを覚えています。
扱われている内容は重いものの、肩に力を込めずに淡々と描かれ
ているので、かえって共感し感情移入してしまいます。
ドイツ少年とユダヤ少年が仲良く楽しく過ごせた無邪気な日々と、
その後にやってくる過酷な現実の落差は不条理そのものです。
ユダヤ人一家と仲良くすることが許されなくなっていく主人公一家の
姿は、ユダヤ人迫害に苦悩するドイツ人もいたことを伝えます。
さすが児童文学のドイツ・・・大人も必読の作品です。

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岩波書店から発売されたハンス・ペーター・リヒターのあのころはフリードリヒがいた (岩波少年文庫 (520))(JAN:9784001145205)の感想と評価
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