安藤広重のナゾ―東海道五十三次ミステリー の感想
参照データ
タイトル | 安藤広重のナゾ―東海道五十三次ミステリー |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 中右 瑛 |
販売元 | 里文出版 |
JANコード | 9784898061411 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
学校で習った「安藤広重」という浮世絵師はいないとか池鯉鮒のなぞの鯨山、西岡秀雄氏が発見した六本指の男、広重の馬鹿じるしの印章など広重の謎の缶詰である。興味深く読めた。確かに最近の新聞記事では広重か歌川広重、一立斎広重であり、安藤広重はいない。
著者は国際浮世絵学会の常任理事だそうだ。
そもそも本書を購入した発端は、對中如雲著「広重「東海道五十三次」の秘密―新発見、その元絵は司馬江漢だった ノン・ブック」(祥伝社)を読んでいたからである。この本は広重の東海道五十三次のネタ本は東海道五十三次を遡ること15年前の司馬江漢の東海道五十三次であると主張している。
一部については広重のパクリは疑いようもないと直感した。そこへこの書名「安藤広重のナゾ」である。即、買いである。
本書は、いわゆる鈴木重三氏が1970年来指摘し続けている「広重上洛説」への疑問のほか、東海道五十三次に限らず広重に関するナゾを広く蒐集している。
なお本書の著者は、江漢は世にも稀なる虚言癖の大家で、江漢作はお世辞にも上出来とはいえないと斬って捨ててはいるが、私には何かがにおう。