文藝春秋増刊 佐藤優の実践ゼミ「知力」を鍛える! 2015年 02月号 [雑誌] の感想

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タイトル文藝春秋増刊 佐藤優の実践ゼミ「知力」を鍛える! 2015年 02月号 [雑誌]
発売日2015-01-06
販売元文藝春秋
JANコード4910077020251
カテゴリジャンル別 » 雑誌 » 文芸・総合 » 文芸

購入者の感想

本ムックでは、佐藤さんがその諸労作で扱われている全テーマが網羅されています。
処世術、読書術、歴史、諜報、外交問題などです。本ムックは多くの対談録を収録していますが、中でも日本の対中戦略を論じた「最大の試練は近隣外交:日中文明の衝突ーどうすれば勝てるか」が、私は特に印象に残りました。そこでは、米中への佐藤さんの立場が最も鮮明に表出されており、彼の新帝国主義批判、棚上げ論の罠、対中包囲網戦略やTPPの肯定論といった最重要テーマが論じられています。

1、棚上げ論の罠  

宮家さん:今でも、一部の論者などは、「棚上げ論」を復活させればいい、などと言っていますが、私は実は90年代には既に、この「棚上げ論」は成り立たなくなっていたと思うんです。

佐藤さん:ところが、日本の政治家や外交当局はそれに気づかないふりをして不作為を続けていました。それが今日の事態を招いたといっていい。 (P.227)

棚上げ論肯定の立場の人たちでも、この反対論は参考になりますし、国益にも適う批判なので理解し、尊重する必要があります。棚上げ論と不作為の問題性の差異に巧みに言及されているので、単なる棚上げ論否定とは異質です。

2、中国による「歴史の改竄」

佐藤さん:私は、中国による「歴史の改竄」で、今後、日本が最も警戒しなければならないのは「日本はファシズム国家である」というプロパガンダだと思っています。これはロシアの極東研究所でも。2005年から中国が「日本軍国主義」という言い方ではなく、「反ファッショ」という言葉を多用するようになっている、と指摘されている。「反ファッショ」は、中国とアメリカ、ロシアなどを一くくりにできる魔法の言葉だ、ということに、中国は気づき始めている。(P.248)

中国のプロパガンダは、「反ファッショ」で対日包囲網を形成しています。であるからこそ日本は、ファッショ化、コーポラティスト国家になっては相手の思うつぼなのです。「反ファッショ」は、ここでは反日と同義です。

3、反対日包囲網としてのTPP肯定論

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